出産を終えてから初めて行う大きなイベントはお宮参りかと思います。
時期をずらしてお食い初めと一緒にするご家庭もあると思いますが、お宮参りの際に「紐銭」という言葉、聞いたことはありませんか?
ここで少しご紹介します。
紐銭とは?
関西の風習だそうですが、紐銭とは「この子が一生お金に困らないように」との意味を込めてつけるものです。
昔は、お宮参りの朝にご近所回りをしてお披露目をし、産着の後ろの紐部分に紐銭そくくりつけてもらっていたそうですが、現在はそういった密な地域関係が少なくなってきているので行われていません。
その代わり親戚や祖父母などから戴いて、当日御参りの際にくくりつけていることがほとんどです。
また、関東の一部の地域では「みちるし」と言い、「帰るまでに道に迷わないように」との意味があり、こちらも産着の後ろの紐部分にくくりつけているそうです。
紐銭の中は?
紐銭の中には、もちろんお金が入れられています。
ご祝儀袋に2,000~5,000円程包み、表の水引は解いて、ご祝儀袋の右上に穴を開け、水引を通して結び、産着の紐部分にくくりつけ易くしてあります。
この紐銭は、数が多ければ多いほうが良いのですが、紐銭の他にもでんでん太鼓や狛犬をくくりつけたりもします。
前以って紐銭を戴いているのであれば、お金だけ抜いて袋だけくくりつけてもいいと思います。
紐銭をいただいたらお返しは?
先述にもありますが、紐銭は「初めてもらうお小遣い」ですのでお返しは本来ならば不要です。
気を遣うのでどうしてもお返しがしたい・・・というのであれば、次に会うときにでもお礼の言葉とお菓子などを渡すくらいで良いかと思います。
必ず紐銭をしないといけないのか?
核家族が増えてきたこの時代に、「紐銭」を知っている家庭が少なくなってきています。
ですから、祖父母や親戚の方が用意してくれるのなら、きちんとそういった地方の行事を執り行って来たのだと思います。
もしあなた方が紐銭を知っているのであれば、お宮参りの際にご家族に紐銭をするかしないか、確認をした方がいいのではないでしょうか。
ささいなことですが、知っている家庭と知らない家庭があると気分も変わってしまいます。
さいごに
いかがでしたでしょうか。
お宮参りをするだけで、こんな風習があるのだと知ったときは衝撃でした。
筆者の私は関西ですが、恥ずかしながら知らなかったので、親戚の方に紐銭を戴いたときは「何だこれ?」と思ってしまい、急いで調べたほどです。
関西と関東で少しだけ書きましたが、他の地域にも何かあるかもしれませんので、今からお宮参りに向けて用意しているご家庭があれば、その地域に住んでいるご近所の方に聞いてみてくださいね。