不安だけど頑張ってみたい。保健センターの療育ってどんな感じなの?

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1歳半検診で、落ち着きがなかったり言葉の遅れがあったりなどでひかっかった場合、親御さんの希望により、保健センターの親子教室に通うことができます。今回は、その親子教室に通おうかどうか迷われている方々のために、著者の住む自治体で行われている教室がどんな感じで行われているかについてお話します。



不安だけど頑張ってみたい。保健センターの療育ってどんな感じなの?

1歳半検診で、落ち着きがなかったり言葉の遅れがあったりなどでひかっかった場合、親御さんの希望により、保健センターの親子教室に通うことができます。今回は、その親子教室に通おうかどうか迷われている方々のために、著者の住む自治体で行われている教室がどんな感じで行われているかについてお話します。

親子教室(療育)のスケジュール

1・先生にあいさつをし、出席カードにシールを張る
子供の好きなキャラクターのシールを、来るたびに出席カードに貼ります。貼るのはもちろん子供です。
2・自由遊び
おままごとセットや人形遊びセット、ボールにトランポリンに、プラレールやお絵かきセットなどのおもちゃが用意されており、子供たちはそれぞれ好きなおもちゃのところに行き、自由に遊びます。親は、子供の遊んでいるところに入れてもらうように参加し、「これは○○よ、トントンしようね」「電車だよ、走っているね」など、感じたことを短い文章で子供に語りかけます。
3・おかたづけ
自由遊びの時間が終わったら、子供におかたづけをさせます。2歳くらいの子供はおかたづけをたいてい嫌がりますが、ひとつでも片付けることができたらほめてあげましょう。
4・お茶休憩
長いこと遊んだので、のども乾いていることでしょう。子供にお茶を飲ませましょう。
5・体操
保育園でやっている、子供の好きな体操を音楽付きでやります。その後、親子のふれあい遊びなども行います。
6・イスを持ってきて座り、名前を呼ばれたらはいと手をあげて返事をする
イスにお花や動物や乗り物のマークがついていますが、子供に好きなマークのついているイスを持ってきてもらいましょう。先生に名前を呼ばれたら手をあげてお返事しましょう。もちろん手をあげてお返事するのはお母さんではなくお子さんです。
7・イスに座ったまま、絵本を読んでもらい、手遊びもする
イスに座ったまま、先生に絵本を読んでもらいます。その後、手遊びもします。
8・イスを片付ける
子供に自分で持ってきたイスをもとの場所に片付けさせましょう。
9・お別れの挨拶
みんなでお別れの挨拶をして、名札を先生に返しておしまいです。名札を先生にわたすのは子供ですが、ピンがささったりすると危険なので、名札を外すのはお母さんがやってあげましょう。

著者の住む自治体では、こんな感じで、月に2回、それぞれ2時間程度行われています。

療育するさい親が気をつけること

子供に強制しない、子供を強く叱り付けない。いずれも、子供が萎縮するだけで、逆効果にはなってもいい効果は生まれないでしょう。2歳前後の乳幼児の場合、まだまだ、自分の興味のあることに集中しても、一つの遊びがなかなか長続きせず、どんどん新しい遊びに夢中になることが多いでしょう。親が自分のさせたいことを子供を強制しても、これくらいの小さな子供には通用しません。強く叱り付けても、怒られた、嫌だという気持ちが植え付けられるだけで、子供にとっていいことはないかもしれません。お友達を叩いたり、お友達の遊んでいるおもちゃを強引に取り上げたりしたときは、決して叱り付けないように、子供に注意をするようにした方がよいでしょう。

子供がなかなか絵本やお遊戯に集中しない時も、同じように強く叱り付けたりせず、膝の上に優しく座らせて、「○○ちゃんの特等席だよー、お母さんがベルトでしっかりと固定して落ちないようにするからね」と両手で抱きかかえてあげると案外おとなしく座ったりするかもしれません。親御さんが、子供の気持ちに寄り添うように、接することが大事かと思います。

以上のことは、発達の遅れがあったり、発達に気になるところがあるお子様でなくても、同様と考えます。

保健センターの親子教室だけで、発達は本当に追いつくの? 本当に効果はあるの?

著者の住む町の自治体では、2歳児クラスに該当する親子教室と、3歳児以降クラスに相当する親子教室とがあります。もっと大きな子が通う教室もありますが、この記事では未就学児童が受ける療育について説明します。

多くのお子さんが、月に2回の親子教室で発達の遅れを取り戻し、3歳児クラスから幼稚園や保育園に入園していきます。」

しかし、中には言葉や発達の遅れで福祉型療育園を勧められるケースもあるようです。
福祉型療育園と言うのは、月から金まで親子で通う園で、保健センターの親子教室と同じようなことを毎日行っているところです。著者の住んでいる町にある療育園では、週に一度だけ、母子分離の日があって、その日は子供だけで通園します。

週に一度は言語療法を受けることができ、作業療法を受けることもできるそうです。

著者の子供は、1歳半検診で多動と言葉の遅れでひっかかり、保健センターの親子教室に月2回通い始めて、半年後には言葉の発達もだいぶ月齢に追いついたと言われるようになりました。もともとは半年遅れだったため、かなり追いついてきたといえるのではないでしょうか?
多動についても、だいぶ落ち着きが出てきて、イスに座って先生のお話を聞くことができるように成長しました。

悩んでいる親御さんは多いです。あなただけではありません。

その後のフォロー体制がしっかりしているからといって、検診でひっかかったお母さんの心中は穏やかではないでしょう。著者も、自分の子供が言葉の遅れでひっかかったときに、わけもわからずキャーキャー騒いでいる娘の前で涙を流しました。言葉の遅れよりも、娘の場合は指さしをすることすらなかったのです。そして、周りを見回してみると、多くの親御さんが同じように悩んでいることがわかりました。保健センターの発達検査も、医師の診察も、親子教室も、どれも予約が殺到していていたのです。

子育て支援センターで出会うほかのお母さんたちも、同じようにお子さんの言葉の遅れで悩んでいます。中には自分の子供の遅れを認めることができず、せっかくある療育を受けずにもんもんしているお母さんもいます。療育を受けるのは早いうちがいいと言われています。保健センターの療育を受けるからと言って、なにもお子さんに障害があると烙印を押されているわけではないのです。困った時は専門家に頼ってみるのもひとつのやり方ではないでしょうか?

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