ママだいすき!」と抱っこをせがんでまとわりついていた子供も、小学校の高学年頃から様子が変わってきます。反抗期・・・。返事をしなくなったり、口ごたえしたり、文句を言ったり、突然キレたり。親も、つい売り言葉に買い言葉でケンカになってしまったり。みんな通る道なのでしょうけれど・・・。
心配ないと言われても・・・
「ママあのね、今日ね、学校でね・・・」
などと、帰宅するなり今日の出来事を1から10まで話して聞かせてくれていた我が子。
でも、小学校の高学年の頃から様子が変わってきます。
話しかけても返事をしなくなったり。
「うるせーな」「カンケーねーだろ」
親にしてみればショックです。
こんなに愛情をかけて育てているのに・・・、と泣きたくなってしまいます。
よく、「子供が反抗したら一安心。しっかり自我が育っている証拠です」なんて聞くけれど、実際こんな態度を取られる方はつらいもの。
「私の子育て間違ってたのかしら」なんて思ってしまいます。
世の中のママたちは、どのようにして思春期を過ごしているのでしょう。
親もツライが子もツライ
愛情かけて育てた我が子に反抗的な態度を取られたり、時には「クソババァ!」なんて罵られたりしたら、ショックのあまり茫然です。
これは本当につらい。
でも言った本人も傷ついているもののようです。
子供は、今までは何の疑いもなく親の保護下で生活していました。そして、それを心地よいと感じていたのです。
でも、成長と共に、だんだん自我が発達してくると、いつまでも保護下にいられないことが本能的にわかってきます。
今までのガッチリと結びついた関係から、距離を置くために、必死にもがいている。その時に乱暴な言葉を使うことで一生懸命距離を置こうとしたり、相手を引きずりおろすことで対等な立場になろうとしたりしてしまうのです。
自立したいけれどまだ実力が伴わないイラだち。
いつまでも子ども扱いしてくる親へのイラだち。
つい乱暴な言葉を使ってしまった、自分へのイラだち。
子供は子供で、自分とも葛藤しているのです。
適度な距離が必要
子供は、一生懸命自立しようと、周りとの距離を置こうとしています。ちょうど、ハリネズミが毛を逆立てているような感じでしょう。
そんな時は、子供のイライラの中にこちらも入ってしまわないように気を付けなくてはなりません。親も一緒になって「キィィィーッ!!」とヒステリーを起こして、同じレベルになってしまっては、お互いにいやな思いをするばかりで何も解決しないのです。
もちろん、放ったらかしにするのではありません。
言うべきことはキチンと伝えましょう。
でも、いつまでもダラダラと注意し続けると、自分も話しながら感情がエスカレートしてしまいます。
言うだけ言って、あとはサッと引く。
この位の年齢になれば、子供はもう自分で考えます。
悪いこともわかっています。
ただ、そこを追い詰められると後に引けなくなってしまい、余計意地になってしまうのです。
あなたも、自分の思春期の頃を思い出すと理解できるのではありませんか?
親の前では、悪いとわかっているのに謝れない、後に引けない。
逃げ道を必ず作っておかないと、ますます追い詰められてしまいます。
本人が気付いているなら、あとは引いて見守ることも大切ではないでしょうか。
食事は手を抜かない
もう思春期を過ぎた先輩ママに、「どんなにイラついても、食事は絶対手を抜いちゃダメ」、と言われました。
確かに、反抗されたり、「クソババア!」なんて言われてまで、なんでご飯作んなくちゃいけないの! なんて感情的になってしまう気持ちはわかります。
でも、やっぱりそこは「大人の態度」を取る方が得策です。
子供からどんな態度を取られても愛情を示し続ける懐の深さ。
それはきっと、子供から尊敬される対応でしょう。
子供の繰り出してくるパンチに、いちいち応酬するのではなく、
それをうまくあしらって、一歩引いたところから変わらない態度で見守る。
そんな懐の深い愛情に、いつか子供は気付きます。
親の手料理をしっかり食べているうちは、子供は大丈夫。
親を信頼している証拠です。
ここはこちらがしっかり大人になって、愛情あふれる手料理を毎日食べさせることが大切です。
常に落ち着いているために
それでも、親だって人間。
疲れていたり、イライラが募っているときは、大人の対応をしなきゃと思っていても、つい感情的になってしまいますよね。
そうならない為に、常に精神的に健康でいるよう心がけましょう。
深く考えすぎず、適度に気分転換をし、自分を甘やかす時間も取る。
後で振り返ると、きっと思春期もあっという間に過ぎているはず。
そしてその間の親の対応で、きっとその後の親子関係も変わってきます。
常に「オトナな対応」を心がけることは、きっとあなた自身の成長にも繋がります。
末永く、良い関係の親子でいられますようにしたいものです。