小学校受験のメリットとデメリット

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小学校の受験が話題にあがる事もあるかと思います。親としてはどうするべきか、色々と考えてしまいますよね。子供のためになるのであれば、親としてはサポートしたいところ。この小学校受験が子どもの教育に対してどのようなメリットやデメリットをもたらすのかまとめてみました。

小学校受験はどんな内容なの??

「筆記試験」「行動観察」「運動」「面接(本人・保護者)」などの試験が課されることが多いようです。

筆記試験:これは、小学校入学前に身につけておきたい学力や考える力を試す内容になっており、具体的には、物語や絵を記憶する「記憶力」、図形の異同、欠陥を見つける「図形・注意力」、「推理・思考力」、数学的な「比較・数量」、季節感・マナーなどを問う「知識・常識」などです。

「行動観察」:受験する子どもたちをグループに分けて、そのグループ内で自由に遊んでもらいその中の行動を見ることで、協調性やリーダーシップ、マナーなどがその子供にどの程度備わっているかチェックされます。

「運動」:運動をとおして基礎体力や指示への対応能力などをチェックされます。

「面接」:子どもには筆記試験で出されるような問題が口頭で質問されたり、幼稚園での生活についてなど幅広い内容から質問されます。子供の年齢相応のコミュニケーション能力が備わっているか等が判断されます。一方の保護者への面接では、志望動機や家庭での教育方針やしつけ・両親の仕事・通学方法や学費についてなど、受験校の教育方針や求める両親像・財政状況などが一致するかが判断されるようです。

入試に向かって勉強をすることでのメリット

このように小学校受験をする場合に、何も準備をせずに臨むケースは稀で、多くのお子さんは小学校受験のための塾や習い事などをされていることと思います。そうした小学校受験のための勉強をすることで、どんなメリットデメリットがあるのでしょうか。

まず、大きなメリットとしては、小学校入学前に考える力や算数力、マナーや常識、体力などの基礎がしっかりと身につけられるということが挙げられます。特に幼児期は考える力を育てるのに適した時期なので、この時期にそうした力をつけておくことが出来るのはメリットだと思われます。

また、季節のイベントや公共の場でのマナーに関する問題なども出題されるため、子どもの人間性や感受性を高めることへつながることもメリットのひとつ。

とはいえ、小学校受験のための勉強がその子に対して良い影響を与えるか否かは、その指導方法に大きく左右されるので、それがデメリットともいえます。
受験合格だけを目指してテクニックばかり覚えてしまったり、常識やマナーなども丸暗記させたりするような指導方法であれば、受験には合格しても子供の成長のためになっているかというと、そうではない場合もあるからです。

考える力を養うことも、マナーや常識を丸暗記ではなく子供の価値観の中で育てていくためには決して一朝一夕で済むわけではなく、また塾任せでは絶対にダメで親の意識にとても左右されると言えると思います。

入学したからのメリットとデメリットは?

その家庭の望むような方針の教育を受けることができるということ。これが入学後のメリットです。
そもそも受験をする際に、その学校の教育方針や教育内容を良いと思ってから受験をしているはずですから、その内容の教育を子供が受けることが出来るのは最大のメリットですね。
つまり、家庭側も学校側も、面接等で教育方針をしっかりと刷り合わせることが出来ていますし、小学校の先生もその学校の教育方針を理解・支持した上で採用されているので、家庭・学校・教師が同じ方向を向いて、子どもをサポート出来るということは確かに大きなメリットと言えると思います。

また、小学校だけでなく付属で中学や高校、大学まであるような小学校であれば後々の進学を考えた際に有利な場合も。
これはメリットのひとつではあるものの、学校によってはそのままエスカレーターで進学できる可能性が低いような学校もあったりします。

デメリットは、小学校受験をした場合には各お子さんの通学範囲が広範囲のため、地元の公立校へ行くよりは近所の遊び相手が見つかりにくくなることです。近所に気軽に遊べる友だちや知り合いもいなく、地域の子ども会の行事などに参加しても周りは知らない子ばかりでは寂しい思いをする可能性もあるので、お子さんにとってはデメリットであると思います。
あとは、国立の小学校はそうでもないですが、私立の有名小学校ともなるとかなり授業料もかかるのが現実。
そうした財政状況もクリアしての受験、そして合格かもしれませんが、後々何らかの事情によって財政面での通学が厳しくなった場合に転校を迫られる可能性があるということもデメリットのひとつかもしれません。

気になる!!国立小学校の受験について。

私立の有名小学校と負けないくらい、国立小学校の人気も高いです。
倍率はなんと数十倍というから、すごいですね。試験の内容は私立の受験とあまり大差ないことが多いようです。
学費については基本的に公立の小学校なので学費は無料。
これは市立の小学校でも国立の小学校でも変わりませんし、追加で地域によって給食費や教材費などがかかるのも一緒。
ただ、国立小学校の場合では修学旅行の積立金が多かったり、保護者会や後援会などで寄付という名目でお金を集めたりもするようです。

国立小学校であれば、受験のメリットはそのままに学費は安いという最大のメリットがあります。
しかしせっかく小学校受験で頑張って入学しても、内部進学率は低かったりする学校も多いようです。外部からの受験生のレベルがどんどん上がっていくことが要因のようですが、結局毎回進学のタイミングでは頑張らないといけないとなると子供さんは大変ですよね。

まとめ

小学校受験というと、子供がまだまだ小さくて己の意思云々というよりも、どうしても親の意向が強いイメージです。
親としては当然、子供のためになるようにと考えて受験を考えるわけで、私の知り合いなども「将来の選択肢を広げるために」と言っていました。
私立や国立を受験するにしても、公立の小学校へ進学するにしても、そのお子さんお子さんの個性や向き不向きのようなものも当然あると思いますし、受験する小学校との相性も重要です。
親の理想とする教育方針が子供にマッチしているかどうか、ここの部分の方向性の一致がされているかどうか、が受験をするか否か、もしくは学校選びの際の最も重要なポイントであると思います。
ただただ有名な学校であるから、子供の学力レベルでえらんで、などではなく、本来の「そのお子さんのための教育環境」として考えた時に、何が良いのか。それをメリットデメリット、各学校の特色含めて検討してみることが大事だと思いました。

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