夜尿症とは。なかなかおねしょがなくならない?!

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みなさん、夜尿症をご存知ですか?4歳や5歳以上の年齢になってもおねしょが治らない。それってもしかしたら「夜尿症」かもしれません。たかがおねしょ、と侮るなかれ。場合によっては病院へ相談したほうがママにとってもお子さんにとっても良いことがあるんです。そんな夜尿症についてまとめてみました。

おねしょについて

おねしょとは、寝ている間しらずしらずのうちにおふとんのなかで「おしっこ」をもらしてしまうことをいいます。
これは夜眠っている間につくられるおしっこの量とおしっこをためる膀胱の大きさとのバランスがとれていないために起こります。
赤ちゃん時期から徐々に膀胱の発達に伴っておねしょの回数は減ってきます。

【赤ちゃん期】
赤ちゃんは膀胱が小さいですし、おしっこが昼夜の区別なくつくられるので夜も昼間とおなじ間隔でおしっこをします。
【2~3歳】
膀胱にためられる量がふえてくるので、夜も沢山おしっこをためられるようになります。また、夜の間につくられるおしっこの量も減って来ますので、その結果おねしょは減ってきます。
【4~5歳】
4~5歳児になると、夜間の膀胱のためも安定し、夜間の尿量も減ってくるので、70~80%のお子さんはおねしょをしなくなってきます。
【小学校入学時】
小学校入学時でもおねしょがみられるお子さんは10~15%程度のようです。

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おねしょと夜尿症の違いは?

「おねしょ」と「夜尿症」は、夜寝ている間に無意識におしっこをしてしまう、ということでは同じです。
ですが、その違いのポイントは年齢です。
つまり、4歳ころまでの幼児期の夜尿を「おねしょ」といい、5~6歳(小学校入学前後)以後の夜尿を「夜尿症」というのが一般的です。
5~6歳になっても夜尿がつづく場合には、積極的な生活指導やお薬による治療など、何かしらの適切な対策をとったほうがよい場合が多いので、病気を意味する「症」という言葉をつけて「夜尿症」と呼ぶようになります。

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おねしょ、夜尿症の原因はいったい何?

夜尿の原因は、「子どもの性格」や「保護者の育て方」などが原因だといわれることがありますが、これは違います。
夜尿症の原因は以下のものが考えられ、その原因はひとつではなくいくつかものが合わさっていることが多いそうです。

◆夜間の尿量が多い(抗利尿ホルモンの夜間分泌不足)
夕方以降、水分をそれほど沢山とったわけでもないのに夜のおしっこの量が多い子どもがいます。これは夜のおしっこの量をコントロールする働きをもつ抗利尿ホルモンの出が悪いためにおこることがあります。
抗利尿ホルモンの分泌のリズムは、通常であれば成長とともに整ってくるのですが、夜尿症の子どもの中には夜だけ抗利尿ホルモンの出方が悪いため、夜間の尿量が多くなっていることがあります。

◆夜間の膀胱容量が未熟(不安定膀胱)
夜間の膀胱機能は子どもの成長にともなって発達していき、夜間は昼間の1回の尿量の1.5~2.0倍はためられるようになりますので、4、5歳になると夜トイレに一度も行かなくてもよい位のおしっこをためられるようになります。しかし、夜尿症の子どもの中には、膀胱の機能が未発達であるため膀胱のためが小さいことがあります。また、寝る前に排尿しても全部出せずに残尿が残る場合もあります。

◆睡眠の影響
夜、目を覚ましてトイレでおしっこをする子どももいますが、目覚めない子どももいます。子どもが尿意を感じて覚醒できないのは子どもの睡眠が深いためであり正常です。

◆心理的なストレス
半年から1年以上の間なくなっていた夜尿が突然始まる場合は、ストレスが原因と考えられることがあります。何かしらの強いストレスがかかると自律神経の働きが不調になりこれが夜尿の原因につながることがあります。

◆膀胱や腎臓の器質的な異常など
稀なケースではありますが、夜尿症の中には膀胱や腎臓の器質的な異常が原因であることがあります。昼間もパンツが濡れるたりする場合は夜尿だけの子どもに比べて、器質的異常が多いことが知られています。

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夜尿症の種類は?そして夜尿症は治るの??

先ほど述べたように、夜尿症の原因は様々。
しかし、「夜間の尿量が多いこと」と「夜間の膀胱容量が小さいこと」が主な原因であるとされています。
ですので夜尿症は、◆夜間のおしっこの量が多い×膀胱の容量は普通である『多尿型』◆夜間のおしっこの量が多い×膀胱の容量が少ない『膀胱型』◆夜間のおしっこの量は普通×膀胱の容量が少ない『混合型』の3つのタイプに大別すると考えやすくなります。
この「夜尿症のタイプ」を知ることは、治療をしていくうえで重要になります。

夜尿が直るのかどうか、これはママとしては非常に不安ですよね。
7、8歳で週の半分以上おねしょをしている子どもを対象(66名)に夜尿症の自然治癒率を調べたデータを見たところ、約50%の子どものおねしょが治った時期は12歳。約90%の子どもで夜尿が治った時期は15歳でした。
つまり、15歳ころまでには最終的には夜尿症の多くは治るのですが、治るまでには思っているよりも長い時間がかかってしまうようです。
ただ、おねしょが治る時期は様々な原因に大きく影響されるため、個々で異なり、一概には言えないところがあります。

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夜尿症って治療したほうが良い?子供と接するうえで大切なことは?

夜尿症は徐々に少なくなっていくことが多いですし、また、おねしょをしたからといって何かしら身体に悪影響を及ぼすものでないことから、放置されることが多い病気です。
しかし、おねしょが小学校や中学校まで続いている場合にはそのことで子供が自信をなくし、心理面、社会面、生活面に様々な影響を与えることがあります。こうした影響はさらにストレスとなって悪循環で夜尿の原因となり、夜尿症が治るのを遅らせる要因ともなるので、なるべく早く治療してあげた方がよいです。医療機関では、夜尿症に有効なお薬などによる治療も受けることができるので、気になる場合にはまず病院へ相談をしてみてください。

【子どもへの接し方について】
夜尿は寝ている間におこるものですから、子どもの意志とは無関係に生じるものですから、おねしょをした子どもを叱ることはなんの解決にもなりません。また、夜尿が治る時期はその夜尿のタイプによって影響を受けますから、他の子や兄弟などと比較するなどしてはいけません。他の子と比較するよりも、そのお子さん自身の夜尿が1年前と比較してどう変わったかを観察しながら、成長を見守ってあげてください。
また、子供を毎晩無理やり起こしておしっこさせることは睡眠リズムを崩す原因となるため、医師の指示でなければ避けるべきです。

子供に対しては、怒ったり叱ったり無理強いしたりしないで、その成長を見守りながら、適切な対応をしてあげてください。
おねしょで病院なんて、と躊躇される方もいるかもしれませんが、夜尿症が疑われる場合には積極的に医療機関に相談することが大切です。
ママやパパは「夜尿症は必ず治るのだ」ということを子供に話し安心させてあげ、そして夜尿のなかった日はほめてあげてくださいね。

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