赤ちゃんを育てている中で言葉の遅れが最初に不安になる問題ではないでしょうか?
赤ちゃんは両親や周りの大人が教える言葉を耳で聞いて、その言葉と目の前に見えるものと結び付け物には名前があることを学んでいきます。耳にする音と目で見ることで言葉を覚えていくので聴覚に異常があると言葉の発達にも異常が出てきてしまいます。
この検査を受けていて異常がなければその後の子育てで子供が多少言葉が遅くてもそこまで不安に感じることなく育児が出来る安心感があります。
また万が一異常があっても早期に対処をしておけば健常児の子とほとんど変わらない生活を送ることが出来るので早期発見はとっても大切です。
そこでここでは、あまり知られていない新生児聴覚スクリーニング検査について詳しくまとめてみました。
検査は早期に!
耳の異常は(難聴)は目で見てすぐに分かるものじゃないので、なかなか気付けない為に難聴に親が気付くのは2歳頃の言葉の発達の遅れから受診をしてみて気付くことが多く難聴への対処が3歳を過ぎてからという事例もあるそうです。
しかし3歳を過ぎてからの対処だとその後言葉を覚えさせることが大変な苦労をすることになってしまいます。
アメリカの調査で生後6か月までの間に補聴器を装用した子は3歳の時点で90%の言語力が認められたのに対して1歳以降に補聴器を装用した子は70%から80%だったと報告されています。
言語能力はコミュニケーションをとるのには欠かせないもの。早期発見早期治療することは言語能力やコミュニケーション能力へ問題が生じる可能性が減りその子の将来に大きな可能性がもたらされることになります。
ここでいう早期の目安は生後6か月です。
検査方法
まだしっかりとした言葉が話せないのでコンピューターの反応によって耳の聞こえを検査します。
この検査には・自動ABR・OAEと2種類の検査方法がありどちらも検査による痛みはなく、数分で終わってしまいます。
赤ちゃんが安静にしているときに検査をする必要があるので赤ちゃんが寝ているときに行うことが多く出産してすぐの産院に入院中にこの検査を行うのが効率的と言われています。
しかし、この時期の検査では赤ちゃんの耳の中に羊水が入っていたり耳垢が詰まっている場合にも再検査と言われてしまいます。なので再検査と言われてしまった赤ちゃんの半数はその後の精密検査では異常なしの結果になっているそうです。
もし再検査と言われてしまった場合万が一難聴の場合も考えて、早期に再検査を受けてくださいね。
再検査では何をするの?
再検査と言われた場合に行う精密検査では脳の音に対する電気反応をABRを中心に行われます。スクリーニング検査でABRを経験していれば同じ検査なので安心だと思います。
他にも起きている赤ちゃんに対して色々な音を聞かせて赤ちゃんの反応を見る行動反応聴力検査などいくつかの検査を行い実際に耳の聞こえに異常があるものなのか?成長の過程で改善していくものなのか?などを検査します。
成長の過程で改善していきそうな場合などは経過観察する為に何度か検査を受けることになります。
この再検査は専門医が精密機械を使い検査するのでスクリーニング検査で分からなかったことも検査の結果に出る為スクリーニング検査で再検査と言われなくてもその後赤ちゃんの耳の聞こえに不安を感じたら精密検査を希望してみるのも良いですよ。
片側要再検とは?
スクリーニング検査で片側要再検と言われる場合があります。片側要再検とは左右どちらかの耳に異常があるかもしれない為、精密検査を受けるようにと言う意味です。
片側の耳の聞こえに異常があった場合の言語能力が不安になるところですが片方の耳がしっかりと音を認識出来れば言語能力やコミュニケーションには問題はないようですが、聞こえている方の耳の聴力を守る為に定期的に専門医への受診や専門家の指導・検査などは欠かせません。
片側要検査の場合には検査する時期はそこまで慌てずに良いものですが早くて悪いことはないので、行けるときにしっかりと再検査を受けに行ってくださいね。
その他費用など
新生児聴覚スクリーニング検査は医療保険の適用外で費用はすべて自己負担。その為医療機関によって費用は異なりますがだいたい3000円から10000円ほど掛かります。
自治体によってはこの費用の一部を負担してくれるところもあるので、役所などに問い合わせてみると良いですよ。
新生児聴覚スクリーニング検査では異常がなかった場合でも成長の過程で聴覚に何らかの問題が発生してしまう可能性も0ではない為に赤ちゃんへの声掛けや音の出るおもちゃなどを使い赤ちゃんの反応を日々観察して少しでもおかしいなと感じるようなことがあればすぐに受診しましょう。
聴覚は言葉の発達に直接関わるとっても大切なもの。その子が将来人とのコミュニケーションなどで苦労せずに済むように早期の発見と早期対策はとっても大事なので毎日赤ちゃんとの関わりの中で音に対する反応はしっかりと観察しましょう。