子供の心の成長に良い効果を与える、親子のコミュニケーションを深めるなどなど、本の「読み聞かせ」には数多くの良い効果があると言われています。新生児の頃から絵本の読み聞かせを実践しているお父さん・お母さん達も多いはず。
でも、0歳児は反応も少ないし表情も乏しい…。ちゃんと聞いてくれているのかな?本当に伝わっているのかしら?そんな風に不安に思ったことはないでしょうか。0歳児に本を読み聞かせる時のコツを少しご紹介します。
「くりかえしが多い」「擬音が多い」本を選ぶ
お話しの内容やストーリー展開はもちろんまだ理解できないので、重要ではありません。大事なのは、言葉の心地よいリズム感です。
赤ちゃんは繰り返す音が大好き。ページごとに、同じパターンを繰り返しながら展開していくものや、「がたん、ごとん」「もくもく」「ゴロゴロ」などの擬音がたくさん出てくる絵本を選ぶと良いですね。
「絵」は無理に見せなくてもいい!?
視覚がまだ十分に発達していない0歳児は、「絵」にはあまり興味を示さないことが多いです。膝に抱っこして無理矢理絵本に向かわせても、結局はお母さんの顔を見ていたりしますよね。
そんな時期はむしろ、赤ちゃんに聞かせる「音」を大切にしましょう。ぴったりくっついたお母さんの体から直接響いてくる声は赤ちゃんにとってとても心地よいものです。
そのうち、はっきりした色で単純な形の絵などを指さしたりする時期が来るので、その時は好きなだけ見せてあげましょう。
ゆっくりめに、節(ふし)をつけて読む
本を読んであげる時の「テンポ」も大事です。意識して少しゆっくり読むようにすると良いでしょう。そうすることで声の調子も自然と落ち着いたものになります。
また、普通の朗読のように平坦に読むよりは、歌のような「節(ふし)」をつけて読むこともオススメです。
童謡や手遊びの歌などを思い出して下さい。赤ちゃんが好きな節やテンポの、良い参考になりますよ。
自然な声で、演技は不要!
よく聞こえるように読むことは大事ですが、必要以上に大声にしたり、声色を変えたりする必要はありません。
赤ちゃんの反応が欲しくてついオーバーな演技(?)をしてしまいがちですが、それでは読んであげる方も疲れてしまいますよね。
あくまでも自然な調子で、歌いかけるように読んであげましょう。
最後まで読まなくてもいい
0歳児への読み聞かせは、読み始めたら全部最後まで読まなければいけない、というものではありません。
好きな箇所だけ繰り返し読んであげるとか、読むのに疲れてしまったら途中で終わっても良いのです。
反応の少ない赤ちゃんに読み聞かせを続けるのは、なかなか辛いことかもしれません。
でも、乳児の成長は本当にあっと言う間です。たっちして歩けるようになったらあっと言う間に世界が広がって、色んなことを吸収し始めます。そのための短い準備期間として、言葉の持つリズム感や安心感をたくさん与えてあげて下さいね。