虫に興味を持ち出すきっかけ ・・・ アリの行列だったり、植木鉢のダンゴムシだったり、きれいなチョウチョやテントウムシかもしれません。お子さんが興味を持ったり、触ったり、虫と触れ合うことは、自然と親しむこてゃ、理科や算数への興味を深めていくことになりますし、何よりも、毎日の通学が楽しくなりますね。図鑑ではなく、やさしく解説してある絵本はたくさんあります。5冊取り上げてみましたので、お子さんと一緒に読んで、生物の不思議を考えあってくださいね。
お姫さまのアリの巣たんけん
娘が「お姫様になりたいな」と言い出したのが3歳のとき。シンデレラかディズニーかと思えば、この、アリの本。とっても楽しく、お姫様の主人公と友だち5人が、クロヤマアリの巣を探検するお話で、地中深く、巣が張り巡らされ、貯蔵庫や卵の部屋などですね。
アリが、地面深くに巣をつくるのは知っていても、こんなに機能的とは驚かされますよ。
で、主人公が、アリの大きさに小さくなって、巣をあちらこちら探検します。楽しい物語で、イラストもとってもかわいい。
いのちの尊さや、働くことの大切さを知る機会にもなりますよ。
ばったくん
大好きな絵本作家、五味太郎さんの本です。
もう25年も前ですが、私が高校生で、受験も控え、成績で行き詰っていたとき、本屋で永田萌さんのイラストや、この五味太郎さんの絵本を買ってきては、現実逃避をしていました。
その五味太郎さんは、抽象的なイラストで有名ですが、このバッタの本も独特の色使い。
それでいて、変にグロテスクでも気持ち悪くもないんだから、五味太郎さんはすごい! と今でも感動します。
娘たちもかわいい、かわいいと。外から家の中に入ってきたバッタちゃんが、あちこち飛び跳ねたり、ぶつかったりするお話。「ピョンピョン」など短い単語でつないでいるだけのことですが、愛着もって読める本です。
かまきり おおかまきりの一生
次は、ちょっと本格的な虫の生態の本です。
カマキリやバッタは、田んぼやくさっぱらがないとなかなか見つけることが難しくなりました。
それでも、カブトムシと並んで、子供たちに人気なのが、カマキリです。
とっても昔からある本で、私も読んだ記憶がありますが、娘を私の実家(愛知の田舎)に連れ帰ったときには、田んぼや用水路で、汚れても良いよと遊ばせてあげていました。
それで、バッタやカマキリを捕まえて、渡すのですが、怖がる娘たち。家に帰ってから、オカマキリの誕生じゃら成長の過程、産卵やあかちゃん、そして死まで。なんと仲間同士で共食いをすることまで描かれています。
いのちの尊さと自然の厳しさを美しいイラストで教えてくれます。
バッタさんのきせつ
少し変わったイラストのタッチで私が好きな絵本作家さん、クライドルフさんです。
スイス生まれで、ヨーロッパでは知られていますね。
日本ではあまり翻訳されていませんが、どの絵本も、草、花、虫、動物といった自然界の生物を、精密なイラストですが、どことなく、エルンスト・クライドルフさんの優しいまなざしが伝わってくるような筆致です。
この「バッタさんのきせつ」は、1500円(+税)と、ちょっとお値段張りますが、アート本としても楽しいです。
はらぺこあおむし
まだまだたくさん虫の絵本はありますが、この本はお子さんが、はじめて読む虫の絵本によいですよ。
とっても有名な、アオムシが美しいアゲハチョウになるお話。
1ページずつめくるたびに、イモムシがたくさん葉っぱを食べて、サナギになって、成長していく楽しい本で、ずっと大好きです。
娘たちも、小さなころから読んでいて、小学4年の今でも、ちょっと自室にこもっては、昔の絵本を眺めているようです。やわらかい水彩の絵が、味を出しています。
姉妹本もありますが、このアオムシが一番ユーモラスですね。