授乳の時にママから分泌されるホルモンはすごい

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産後は普通、2日目くらいから母乳が出るようになります。

母乳は栄養面、それから母と子のスキンシップと言う意味でも非常に大切であることが見直されていて、最近では殆どのママが、少なくても3か月間は母乳で育てたいと考えているようです。

初乳

産後は2日目くらいから母乳が出るようになりますが、その後48時間の間出る母乳は「初乳」と呼ばれています。
初乳を5日目以降に出る成熟乳と比べてみると、黄色が強い色をしていて、濃厚な感じですが、これは成乳に比べて、たんぱく質やβカロチンの濃度が高いためです。

初乳はママからの最初の贈り物

初乳の中には、抵抗力が弱い赤ちゃんを細菌から守るラクトフェリンやリゾチーム、鉄分といった抗菌、殺菌物質が成乳の約2倍含まれています。
ラクトフェリンは、大腸菌をはじめ、ブドウ球菌、ヘルペスウイルス、C型肝炎ウイルスなど多くの細菌やウイルスに対しての免疫力を高める力を持っているので、赤ちゃんには出来るだけ与えたい成分です。
その他にも、たくさんの栄養成分が含まれているので、初乳はママからの最初のプレゼントだと言えるでしょう。

成乳(成熟乳)と脳の成長

初乳の時期が終わると、次に出て来るのは成乳です。
但し、一言に成乳と言っても一様ではなく、産後経過した日数によってその成分は微妙に変化していきます。
はじめのうち大量に含まれていた、たんぱく質は産後2週間を境に、減少し始めます。
それとは逆に、糖分は増加し始めます。それは、たんぱく質は主に、体づくりに使われるのに対して、糖分は脳の発達に必要なカロリー源だからです。
これは、赤ちゃんの成長に合わせて、成乳の成分が変化しているのです。

授乳の神秘

ママと赤ちゃんの授乳の神秘は、成分に限られたことだけではなく、驚くべきことがたくさんあることが分かっています。
授乳の時、赤ちゃんが乳首を吸い始めると、ママの脳はその刺激を受けて前葉からは乳分泌を促すプロラクチンというホルモンを、後葉からは乳腺の筋を収縮させ、乳を送り出すオキシトシンというホルモンを分泌し始めます。

授乳はママのため、赤ちゃんのため

上に書いたようなホルモンは、直接的な刺激を受けるだけではなく、赤ちゃんの泣き声を聞いただけでも分泌がされることが分かっています。
ある実験で、母親に新生児の声を聞いてもらって、その前後で胸部分の温度が変化するかどうかをサーモグラフティで調べたところ、確かに赤ちゃんの泣き声を聞いた途端に母親の胸部の温度は一気に上昇したそうです。
やはり、新生児の泣き声は、母親に授乳の準備を促すサインになっていたのです。

最後に、後葉から分泌されるオキシトシンは、子宮収縮ホルモンとも呼ばれていて産後の母体の回復に、重要な役割を果たしていると言われています。
なので、授乳は赤ちゃんのためだけではなくて、ママのためにも大切な意味があるのですね。

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