離乳食テク⑧切る~初期→完了期

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離乳食に限らず、食事を作る時に必ず行うのが「切る」作業ですね。大人の食事の場合、多少、切る作業があまくても食事できますが、赤ちゃんはそうはいきません。様々な切り方のポイントを紹介しますので参考にしてみてくださいね。

①みじん切り

みじん切りは面倒ですよね。でも、離乳食に使うみじん切りは量が少ないので、縦にも横にもたたくように気長に包丁を動かせば大丈夫です。葉物はこまかくきったつもりでも、実際は長いままなんてこともあるので特に念入りに切りましょう。
●ポイント
縦に切ったら、横方向にも刻むこと。まな板を90度回転させると、素材を動かさなくて良いので切り易い。

◎メニュー例:ほうれん草のポテト和え(中期)
じゃがいも 1/8個 ほうれん草(葉先)1枚 湯 少々
①じゃがいもは皮をむいてゆでて、熱いうちにフォークの背で粗くつぶす。
②ほうれん草はゆでて水にさらしてから、水気を絞り、細かいみじん切りにする。
③①と②を混ぜ、湯を少しずつ加えてのばす。
※ほうれん草の水気をよく絞らないと、出来上がりがべちゃべちゃになるので注意。
※ほうれん草を食べやすくしたメニューです。

②そぎ切り

そぎ切りは魚や肉を切る時に使うテクです。材料を斜めにそぎ切りすると、火の通りがよくなり、繊維が断ち切られて食べやすくなります。ブロッコリーをこまかくするときも、ゆでてから穂先をそぎぎりにすると、簡単に穂先がほぐれてこまかくなります。
●ポイント
切るときの厚みが同じになるように注意して、包丁は右斜めにすこし寝かせて入れ、そぐように切る。

◎メニュー例:鯛の吉野煮(後期)
鯛の切り身 1/6切れ にんじん 5mm厚さの輪切り2枚 白菜(葉先)1/3枚 片栗粉 少々 だし汁 1/4カップ しょうゆ 少々 砂糖 少々
①鯛の切り身は小さなそぎ切りにする。
②①に片栗粉をまぶし、余分な片栗粉をはたきおとしてから、熱湯に入れてゆでて器に盛る。
③にんじんは皮をむき、ゆでてみじん切りにする。
④白菜はゆでてみじん切りにする。
⑤鍋にだし汁を入れて火にかけ、③、④を煮て、しょうゆと砂糖で味をつける。
⑥②に⑤をかける。
※食べさせる時は、鯛をスプーンでほぐしながら与える。
※つるっとした食感です。

③せん切り

葉物を切る時によく使うせん切り。離乳食ではせん切りの細さだけでなく、長さにも注意を払いましょう。大人と同じような長さのせん切りでは、赤ちゃんが飲めないことがあります。繊維に直角に切り、繊維を断ち切ることもポイントです。
●ポイント
最初にせん切りの長さに合わせた、短冊を作るのがコツです。短冊を重ね、向きを変えて、短い辺を細かく切っていけば、短いせん切りの出来上がりです。

◎メニュー例:キャベツとレタスのごまあえ(後期)
材料:キャベツ 1/4枚 レタス 1/4枚 A(すりごま 小さじ1 砂糖 少々 しょうゆ 少々)
①キャベツとレタスはそれぞれ長さ1~2cmのせん切りにする。
②鍋に水1/2カップを入れて火にかけ、沸騰したら①のキャベツを入れてゆで、やわらかくなったら、レタスも加えてゆでる。
③②を水気がなくなるぐらいまでゆでたら、ざるに上げて水気を切り、Aを混ぜたものとあえる。
※食感の違う葉物を合わせたメニューです。

④スティック

離乳食も後期になると、自分で食べたい気持ちが芽生えてきます。スティック状に切ったメニューは、自分で握って食べられるのでおススメです。初めは細いものを与え、だんだん太くするといった具合に、スティックの太さを変えて行きましょう。
●ポイント
魚をスティック状に切るときは、繊維にそって切るのがポイントです。繊維を断ち切るようにして切ると、持った時にポロポロと折れて、スティックにならなくなってしまいます。

◎メニュー例:ゆでめかじきのスティック
材料:めかじきの切り身 1/4切れ
①めかじきは5mm角×6cm長さのスティック状に切って、3本用意する。
②①を熱湯でよくゆでる。
※火が通ったかどうかが分からない時は、1本多めにゆでて切り、ゆで加減を見ると確実です。
※自分で握って食べられるメニューです。

「切る」のポイント

食材をどう切るかは、その後の調理の仕方で変わってきます。切ってから煮てつぶすなら、いちょう切りのように、つぶしやすい形に切るのがポイントですし、せん切りなど、切ったものをつぶさずに調理する場合は、大人のものより小さく切らないと赤ちゃんがうまく飲み込めません。さいの目切りなども大人のものよりは小さめで、5mmくらいに切ったほうが良いですね。
小さく細かく切るのはなかなか面倒ですが、離乳食に使う量は少量なので丁寧に切りましょう。

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