私たちは、社会生活を営む中で、必ず嘘をついていると思います。
もし、この世の中に嘘をついたことがないと言う人がいたとしたら、それこそが嘘だと思うのです。
私は、大人にも嘘をつく理由があるのと同じように、子供にも子供なりの考えで、嘘をつく理由があるのだと思っています。
嘘をつくのは悪いこと?
私たちは、嘘をつくことは悪いことだと言われて育ちました。
でも、一概にそう言い切れるでしょうか?
嘘は、私たちが社会生活を円滑に送っていく中で、必要なスキルでもあると思うのです。
例えば、お友達が「この洋服似合うかな?」と聞いてきた場合、本当は似合っていないと思っても、「とても素敵です」などと答えてしまうことも、嘘だと思うのです。
都合が悪くもないのに、飲み会などに参加できない場合だって「すみませんが、他にはずせない用事があるので」と断ることも、相手を傷つけない為の嘘です。
ついていい嘘と悪い嘘
では、子供が公園でキャッチボールをして遊んでいて、どこかよそのお家の
窓ガラスを割ってしまったとしましょう。
それで「誰が割ったの?」と問い詰められた場合、子どもが、どうしたらこの危機を乗り越えられるかを考えて、「僕じゃない」と答えたとします。
もし、本当のことを言えば、強く叱られてしまうだろうと言う恐怖からついてしまった嘘ですが、これは大人目線から見たら、ついてはいけない嘘の一つだと思います。
子供が嘘をついたときにやってはいけないことは?
まず、嘘をついたんでしょ?と問い詰めることはやめた方がいいと思います。
子供は、嘘をついたことでママに怒られること、ママに嫌われることを、最も恐れています。
また、本当のことを言えば、ママ怒らないからと言って、子供がホントのことを話したのに対して、怒鳴りつけるのは最もNGです。
もう二度と本当のことは、話さなくなる可能性があります。
嘘をつくのはかしこくなった証拠
嘘は悪いこと。
でも子供が嘘をつくのは、賢くなった証拠です。
悪いことをしたと、分かっているから、それを隠したいから、嘘をつくわけです。
でも中には親の反応を試している場合もある(自分への愛情)し、対応の仕方は、一つだけではないと思うのです。
いずれにしても、嘘は悪いことだと、嘘をつくとママを傷つけてしまうのだという事を、子供自身が気づく必要があるでしょう。
嘘をつくのは、なぜいけないか?
私は幼いころ、母親に狼少年の話しを何度も聞かされました。
「何度も嘘をつくと、本当に困った時に誰も信用してくれないし、ひとりぼっちになってしまうのよ。」
けれども、何度親や周りの人から嘘は悪いと聞かされても、本当に理解出来ていたのかどうかは、疑問です。
今親になって思うことは、やはり子供には自分を守るための嘘はついてほしくはないと思うのですが、それを口を酸っぱくして教えるよりも、親として、健やかな心を育てていけるようにと、心がけています。
それは、嘘をつくと、誰かを傷つけてしまうということを、やがて、自分自身で気づいてくれると信じているからです。