成長期別の赤ちゃんの能力を育てる手遊びまとめ

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赤ちゃんの発達において、手や指を使った手遊びは、好奇心を芽生えさせ、やる気を育てます。
手遊びで親子のコミュニケーションをたくさん取りながら、「楽しい」「できた」の気持ちを経験することで赤ちゃんの能力を引き出してあげましょう。



ねんね期・手との出会いの時期の手遊び

生まれたての赤ちゃんの手に指を乗せてみると、ギュッと握り返します。これは新生児期から3ヵ月ごろまでに見られる「把握反射」。赤ちゃんの意思で握っているのではなく、刺激に対して自動的に反応しています。

まだ自分の意志で動かしはしない赤ちゃんの手にも、豊かな感受性が隠れています。「こどもとこどもがけんかして」という手遊び歌があります。歌を口ずさみながら、小指から薬指、と順番に親指まで、さすりながら軽く引っ張ってあげてみましょう。

こどもとこどもが けんかして
くすりやさんが とめたけど
なかなかなかなか とまらない
ひとたちゃ わらう おやたちゃ おこる
ぶー!(手を優しく握ってあげる)

また、赤ちゃんのげんこつがふと口にぶつかると、手の存在を認識し、「指しゃぶり」という最も身近な遊びが始まります。「ハンドリガード」といい、手を目の前に持ってきて、じっと眺めていることも多くなります。赤ちゃんと手との出会いです。「これを使ってどうやって遊ぼうかな?」なんて考えているのかもしれません。

首すわり期・感触を楽しむ時期の手遊び

3ヵ月を過ぎると、把握反射ではなく、目の前のおもちゃを自分の意志でつかみたがるようになります。まだ力は弱いですが、ハンカチやタオルを持たせてのつなひきも、楽しめます。引っ張られる刺激で引っ張り返して、と相互の働きかけがある遊びになります。

つかめるようになると、色々な素材の感触を、触って確かめようとします。触っては何でも口に持っていき、「これは何だろう」と、なめて確認する時期に突入します。新しい世界を開拓するワクワクする遊びです。寝返りで移動して、思いもよらぬものを手にすることも。口に入れて飲み込む恐れのあるものや、のどや目をつく危険のあるものなどは、周囲から一掃しましょう!

はいはい期・主体的な遊びが広がる時期の手遊び

8ヵ月前後になり、次第におすわりが安定してくると、手を使った遊びがぐんと広がります。絵本も、赤ちゃんにとっては、次々に違う絵が出てくる刺激的なおもちゃ。各ページが厚紙で作られている「ボードブック」タイプの絵本だと、赤ちゃんもめくりやすく、紙で手を切る心配がありません。

積み木やブロックを積み重ねようと、何度も挑戦する姿も増えてきますね。両手に持った積み木をカチカチと打ち合わせて遊び始めるのもこの頃です。少しの時間でも1人遊びができるようになり、お母さんやお父さんにとっても、心の余裕が出てくる時期です。

つたい歩き期・細かい動きが工夫できる頃の手遊び

1歳も近づいてくると、手の動きも成長とともに細かくなり、「つまむ」ということができるように。おやつのボーロをお皿に出すと、最初はつかんで握りこぶしを口に持っていきますが、次第に、指でつまんで運べるように。食事の際にも、スプーンに手を伸ばしてつかんだり、ご飯に手を突っ込むことも。野菜スティックや、手づかみで食べられるおやき、サンドイッチなど、手づかみメニューを増やすと、食べたい気持ちのアップにもつながります。

最初は引っくり返して乗せていた小さな車を、正しい向きに直して乗せて、走らせることができるように。また、新聞紙に少し切れ目を入れて渡すと、切れ目の左右を持ってビリビリ! これは、両手それぞれでつまむということができないと、うまく裂くことができません。ビリビリという音と裂ける感触がツボにはまるようで、新聞紙だらけになって楽しみます。散らかった新聞紙は最後に集めて丸めてテープで留めてボールにし、転がしたり放ったりして遊びましょう。

まとめ

身近な方がちょっとだけ手を添えてあげることで、ページをめくる、紙を破くなど、今までできなかったことができるようになると、赤ちゃんの好奇心が刺激され、やる気がぐんぐん高まっていきます。知育おもちゃは、赤ちゃんの興味を引き、使いやすいための工夫がこらされていて楽しめますが、おもちゃがなくても、手遊びや、ハンカチや新聞紙など身近にある素材、借りてきた絵本などで、赤ちゃんと一緒に楽しみながら、遊びのバリエーションを広げていってみてください。

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