赤ちゃんがおなかのなかに。とってもうれしいことです。同時に、味覚や嗅覚が変わり、食が進まなくなる「つわり」。重い軽いはあっても、妊娠初期から中期には、どんなママも経験してきたもの。体のなかの異物=赤ちゃん(胎児)への拒絶・免疫反応とも言われていますが、食べたくなくても赤ちゃんは1週ごとにどんどん大きくなっていきますから、ぜひ栄養のあるもの(カロリーではありません)を摂取してくださいね。ここでは、妊娠初期から中期の、つわり対策のレシピコツを紹介します。あと虫歯になりやすいのもこの時期。面倒になったり、ブラッシングでえずいてしまったり。そんあときにはマウスウオッシュ液も使ってみてくださいね。
酢と醤油がだめなら、コショウとラー油
一般的には匂い(臭い)がだめという妊婦さんも多い。私もそうでした。砂糖の臭いがだめになりました。ちょっと不思議でしたが。
一般的には酸っぱいものを好むようになると言われますが、これもひとそれぞれ。王道はありません。
妹は、酢や醤油が「鉄の味がする」と言いだして、ドレッシング類もだめでしたが、ラー油やコショウなどの香辛料を振りかけた魚や温野菜(ゆで野菜)はとってもたくさん食べることができたと言っていました。
カロリーの多いものを食べる方がよいと思われがちな妊娠時の食事ですが、太りすぎると妊娠中毒症になりますし、塩分は控えめがベターですから、このような香辛料もいいですね。
高タンパクを心がける
カロリーよりも「栄養」です。
でもとっても難しい。私は保育士の資格を持っていて、保育園で働いていましたら多少なりとも、高タンパク低カロリーのメニューやレシピを知っていました。
とくに白身魚や赤身の牛肉、豚肉がよいですね。量はそんなにいりませんから、少し高級なものを。
一方で避けたいのが、加工食品。ハム・ソーセージには、発がん性が疑われる食品添加物がいっぱい。かまぼこやちくわはヘルシーに見えますが、ソルビン酸カリウムが入っているものもあり、気をつけてくださいね。レトルトも添加物が多いのでやめましょう。盲点なのが、シチュウやカレーライス。ルーやインスタント、レトルトはやめて、スパイスたっぷり、牛乳たっぷりの自家製をゼヒ。
料理するだけで気分が悪くなる時もありますが、そんなときはご主人に遠くから指示しながらつくってもらいましょう。
甘いもの、苦いもの感覚がなくなる
栄養たっぷりでヘルシーなのは大豆製品。とくに豆乳やおぼろ豆腐(ゆしどうふ)は最高の妊婦さん向けの食材ですね。
お豆腐は、沖縄のトーフチャンプルーのような炒めものにいかがですか。なぜなら、より固い木綿豆腐を使って、おいしい献立ができるからです。絹ごしよりも木綿の方が栄養価高い! ぜひとも木綿豆腐のレシピを試してみてくださいね。
炒めものをお勧めするのは、自分に合う香辛料で「いやな」ニオイを消すこと、ごまかすことができるからです。
甘いもの、辛いもの、苦いものへの感覚もなくなりますが、香辛料だけは敏感に下や鼻で感じることができますから、ぜひ食が進まない時には、いろいろなハーブとともに試してみてください。
強いハーブ パクチーを試してみよう
ハーブのお話が出てきましたから、つわりのメニューにぴったりのハーブ … と言いましてもあまり詳しくありませんから、私の経験から。
実は、妊娠するまで、オレガノとパクチーがすごく苦手でした。
主人が海外に通じていたので、私も何回か婚約中や結婚直後に連れて行ってもらいましたが、アジアが多く、どうしても食事が合わなくて苦労していたのですが、妊娠6カ月の安定期になったときに、なんとベトナムに。そこでパクチー(英名:コリアンダー、別名:香菜)に出会いました。タイ料理には必ず入れるパクチーですが、苦手な人が多いですね。あのツンとくるパクチーですが、私のなかでマイブームとなり、ベトナムで乾燥させたパクチーをたくさん買って帰り、妊娠中には重宝しましたよ。
そのせいではないにしても、当時おなかの中にいた長女は、生まれてから海外に連れて行っても、親の心配をよそにパクパク何でも食べて、よく寝る子供になりました。
あと、におい消しなどに使うオレガノという強いハーブも、妊娠中は大好きでした。
魚にもお肉にも、葉っぱを刻んだり、そのまま入れたりして、すっかり変なニオイになったお魚やお肉を、私だけパクパク食べていました。
無理して食べなくてよい
どうしても、何も食べられない、吐き気がするという時があります。食べても嘔吐したこともありましたし、友達はげっそりとやせました。
でも、ほとんどのケースは大丈夫。妊婦健診で血液検査をしますが、あまりにも貧血だったり栄養失調? だったりしますと、ちゃんと医者さんから指導や、ときには処方箋でくるしが出されますから。
カルシウムだけは目標摂取量がありますので、牛乳が嫌な方は、アーモンドフィッシュのなかに入っているカタクチイワシや、サバやシャケの缶詰などを食べるのもよいですし、ジャコ(シラス)にキムチをかけて食べるのもよいかもしれません。
でも普通は妊娠中期の6カ月ごろからつわりは収まりますので、気楽に考えて、つわりと付き合って下さいね。
それよりも、つわりが収まった後に、「赤ちゃんに栄養を」と食べ過ぎる方がよっぽど妊娠中毒症になり、悪いです!
最後に、つわりで調理ができないとき、家事がおろそかになったときにはパパとなる彼氏・ご主人の出番です。ぜひ出産前から協力していただきましょう。