日本人の半数以上ががん・心疾患・脳血管疾患でなくなっています。これらの生活習慣病は、大人になってから急にかかるのではなく、子どもの頃からの悪い生活習慣が原因です。赤ちゃんがお腹にいるときから親が気をつけるべきことを考えてみましょう。
妊娠中のママの食べ過ぎが、赤ちゃんを高血圧にする!?
妊娠中は、ママはいつもより多くの栄養をとるように指導されます。
また、ふだんダイエットを心がけているママも「赤ちゃんのため」という大義名分から(?)、食べ過ぎる傾向があります。
でも、たくさん食べ過ぎて体重をぐんぐん増やしてしまうと、お腹の中の赤ちゃんが、将来高血圧や糖尿病になる可能性が高まります。
妊娠中とくに必要になる亜鉛・鉄・カルシウムなどが多くとれる食品を心がけることは重要ですが、太りすぎに注意しましょう。
葉酸・DHA・EPAのように、赤ちゃんの頭が良くなる栄養素も、カロリーオーバーに気をつけながら取っておきたいですね。
妊娠前の親の喫煙が、病気になりやすい赤ちゃんをつくる!?
妊娠中どころか、妊娠前の体重や生活習慣までもが、将来授かる赤ちゃんの健康を左右するそうです。
これからママになる人は、妊娠する前から食べ物や生活全般に気を配りましょう。
健康的に過ごせば、病気になりにくい赤ちゃんが生まれてくる可能性が高まるようです!
また、ママだけでなくパパの健康状態も、赤ちゃんが将来病気になりやすいかどうかに影響があるそうです。
とくに、喫煙は、常に家族の健康被害をもたらすものだという自覚を持って赤ちゃんを迎えたいです。
「自分の健康=未来の我が子の健康」と考えれば、禁煙もしやすいかもしれません。
ミルクの飲ませ過ぎは赤ちゃんをメタボにする!?
生後8か月なのに体重は19.5kgという、大きすぎるコロンビアの赤ちゃんが話題になったことがあります。
わずか8か月にして、すでにメタボ!
ハイハイはおろか寝返りもできず、専門の医師のもとでダイエットに取り組むことになってしまいました。
原因は、ミルクの飲み過ぎ。
泣くたびにミルクやおやつを食べさせていたそうです。
ミルクの飲み過ぎで赤ちゃんがメタボリックシンドロームになるのは「食べ過ぎ」という悪い生活習慣を押し付けた親の責任です。
日本では1996年まで全国レベルで「健康優良児」を選んでいましたが、この基準の一つが身長・体重共に平均を超えていること。
栄養事情が良くなかった一昔前は、赤ちゃんが丸々と大きいことは健康のあかしでした。
飽食の現代は、赤ちゃんもミルクの飲み過ぎによるメタボリックシンドロームに気をつける必要があります。
妊娠中のダイエットが赤ちゃんを肥満にする!?
妊婦の極端なダイエットも子どもの肥満につながることが知られています。
お腹の中の赤ちゃんは、ママから栄養をもらって大きくなります。
その栄養が足りないと、赤ちゃんの体は生き残るために栄養をためこむ体質に変化します。
栄養不足を補うため、与えられた栄養は逃さず吸収。
やっともらった栄養も、すぐに使い切りません。
次にいつ栄養をもらえるか分からないので、しっかり貯めておきます。
栄養を貯めておくための「脂肪細胞」の数が増えます。
脂肪細胞は1度できると一生数の減らない特殊な細胞です。
妊娠中のダイエットや食べ過ぎは、お腹の赤ちゃんの脂肪細胞の数を以上に増やし、将来とても肥満になりやすい子にしてしまいます。
子どもを成人病にしたいなら、休日は家でごろごろしてテレビ!
生活習慣病の原因は、バランスの悪い食事・喫煙・運動不足・ストレスなど。
まずは親が栄養バランスと量を考えた食事をして、禁煙につとめるとともに、体を動かす習慣を身に付けることで、子どもも健康に育ちやすくなります。
適度な運動は、肥満の解消に役立ち、高脂血症や高血圧症を予防します。
ストレス解消にも役立つのでお酒の飲み過ぎや不眠の解消にも役立ちます。
天気の良い休日は、子どもと一緒にお出かけをすれば、子どもも喜ぶし一石二鳥!
子どもに関しては、成長期だからと言って欲しがるものばかり与え過ぎないようにします。
母子手帳の記入が終わっても、子どもの体重チェックはおこたりなく!
朝食をしっかり食べ、野菜は多め、おやつは少な目、薄味、という大人と同じ注意を払って、家族そろって健康になっちゃいましょう。