赤ちゃんの匂いって、独特でいい匂いがしませんか？
可愛い我が子の匂いは、いつまでもかいでいられます。でも、大げさな表現ではなくこれには科学的根拠があるそうです！
赤ちゃんの匂いと麻薬には同じ効果が？！
赤ちゃんの匂いが、女性にとって麻薬のような働きをすることが新たな研究で明らかになりました。
研究を行ったのは、モントリオール大学の心理学科講師兼研究者です。
研究方法
それでは、どのように研究のデータを集めたのでしょうか？
15人の女性を直近3-6週間内に出産をした女性と、一度も出産を経験したことのない女性とで2つのグループに分けて、彼女たちに赤ちゃんの匂いを嗅がせてその時の脳の反応を見たそうです。
この時、女性は全員非喫煙者で、赤ちゃんの匂いは生後2日の新生児のパジャマから集めたそうです。
研究結果は？
気になる研究結果です。
直近3～6週間内に子どもを出産した女性は脳内の「尾状核」におけるドーパミンシステムが活性化し、一度も出産したことがない女性に比べて大きな反応を見せました。
「尾状核」とは、多くの動物の脳の大脳基底核に位置する神経核で、脳の学習と記憶システムといった重要な部分を占めていると考えられています。
この回路は、人に特定の食べ物を切望させ、タバコや麻薬などへの依存を引き起こさせると言われています。
つまり、全ての香りがこのような反応を引き起こすわけではなく、食べ物や人の欲望を満たすことに関係したものだけがこの活性化を引き起こすのです。
赤ちゃんの匂いは出産経験者の女性にとって、麻薬と同じように依存を引き起こさせる回路を活性化させるものなんですね！
なぜ赤ちゃんの匂いが麻薬と同じ効果なの？
この研究で分かった赤ちゃんの匂いが麻薬と同じ効果があるということは何か意味があるのでしょうか？
赤ちゃんの匂いは、赤ちゃんに母乳をあげたり、赤ちゃんを庇護したりというお母さんの母性保護機能を誘発するためにこのような効果を持っていると考えられますが、本研究ではこのようなドーパミンに活性化が出産そのものに関連した本能的な反応なのか、それとも経験から生み出された結果なのかということまでは明らかになってはいません。
まとめ
赤ちゃんのにおいって、クセになりますよね。このクセになる匂いで母親の母性本能を呼び起こすなんて、生命を繋ぐ仕組みというのは、ほんとうに良く出来ていると思いませんか？
なお、この反応は、母性特有のものであるのかそれとも、父親にも見られるのか、ということも現段階では不明なのだそうです。
