毎年 秋から冬にかけて、インフルエンザの流行シーズンです。
高熱や関節の痛みなどを伴い、人によっては重症化することも。
流行を防ぐためには、原因となるウイルスを体内に侵入させないことが重要です。
インフルエンザの感染を広げないために、私たちができることを考えていきましょう。
インフルエンザの恐ろしさ
インフルエンザと風邪は、のどの痛みや咳などよく似た症状がありますが、風邪とインフルエンザは症状も流行する時期も違いがあります。
【インフルエンザ】
※症状・・・38℃以上の高熱・全身症状(頭痛・関節痛・筋肉痛など)・局所症状(のどの痛み・鼻水・くしゃみ・咳など)・急激に発症
※時期・・・1~2月がピーク(4~5月ごろまでつづくことも)
【風邪】
※症状・・・発熱・局所症状(のどの痛み・鼻水・くしゃみ・咳など)・比較的ゆっくり発症
※時期・・・年間を通して。特に季節の変わり目や疲労時にかかりやすい
インフルエンザにかかっても、軽症で回復する人もいますが、中には肺炎や脳症などを併発して重症化してしまうこともあります。
《重症化する危険が高い人》
高齢者・幼児・妊娠中の女性・持病のある方・喘息のある方・慢性呼吸疾患のある方・慢性心疾患のある方・糖尿病など代謝性疾患のある方 など
感染経路
インフルエンザがどのように感染するかご存知ですか?
インフルエンザウイルスの感染経路は【飛まつ感染】と【接触感染】の2種類です。
【飛まつ感染】
1.感染者のくしゃみや咳、つばなどの飛まつと一緒にウイルスが放出
2.別の人が、そのウイルスを口や鼻から吸い込み感染
※主な感染場所
学校や職場、満員電車などの人が多く集まる場所
【接触感染】
1.感染者がくしゃみや咳を手で押さえる
2.その手で周りの物に触れて、ウイルスが付く
3.別の人がその物に触って、ウイルスが手に付着
4.その手で口や鼻を触って粘膜から感染
※主な感染場所
電車やバスなどのつり皮、ドアノブ、スイッチなど
インフルエンザを予防するためには、こうした飛まつ感染、接触感染といった感染経路を絶つことが重要です。
インフルエンザから身をまもるために
【正しい手洗い】
私たちは毎日様々なものに触れていますが、それらに触ることにより、自分の手にもウイルスが付着している可能性があります。
※外出先から帰宅時、調理の前、食事前など こまめに手を洗う
※ウイルスは石鹸に弱いため正しい方法で石鹸を使う
【健康管理】
インフルエンザは免疫力が弱っていると感染しやすくなりますし重症化しやすくなります。ふだんから十分な睡眠とバランスの良い食事を心がけ、免疫力を高めておきましょう。
【予防接種を受ける】
予防接種はインフルエンザが発症する可能性を減らし、もし発症しても重症化を防ぐ効果があります。
ワクチンの効果は5か月程度なので、毎年接種しましょう。
※予防接種をうけてもインフルエンザにかかる場合があります。
【適度な湿度】
空気が乾燥すると、のどの粘膜の防御機能が低下します。乾燥しやすい室内では
加湿器などを使って適切な湿度(50~60%)を保つと効果的です。
【不要な外出はさける】
インフルエンザが流行してきたら、不要不急の人混みや繁華街への外出はなるべくさけましょう。
もしインフルエンザかな?と思ったら
もし急に38℃以上の熱が出て、咳やのどの痛み、全身の倦怠感を伴うなどインフルエンザが疑われる症状がでた場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
《こんな症状の場合はすぐに医療機関へ》
○けいれんしたり、呼びかけに答えない
○呼吸が速い、また息切れがある
○呼吸困難、苦しがる
○顔色が悪い(青白)
○嘔吐や下痢が続いている
○症状が長引き悪化して
咳エチケット
くしゃみや咳が出るときは、飛まつにウイルスが含まれているかもしれません。
次のような咳エチケットを心がけましょう。
【マスクする】
くしゃみや咳が出ている間はマスクを着用し、使用後のマスクはすぐにゴミ箱に捨てましょう。
マスクを着用していても、鼻の部分に隙間があったり、あごの部分が出ていると効果がありません。鼻と口を完全に覆い、正しく着用しましょう。
インフルエンザの感染を広げないために、一人一人がインフルエンザに『かからない』、またインフルエンザを『うつさない』ための対策をしっかりと行いましょう。