離乳食も完了期に近づくと、いろいろなものを食べられるようになってきます。食べる楽しさを感じながら、バランスよく食事ができるようになるといいですね。しかし、乳幼児の体はまだ未熟なものです。食べにくいものやアレルギーが出やすい食材もあるので注意が必要です。今回は、2歳までは与えない方がいい食材を5つ紹介します。
生魚
刺身やお寿司などの生の魚は、何歳以上から食べてもいいという規定のようなものはありませんが、赤ちゃんに食べさせるのは食中毒や寄生虫などの危険性があるので、オススメできません。小さい子供は抵抗力が弱いので、大人が大丈夫であっても、下痢や嘔吐に見舞われる可能性もあります。子供の場合は重症化する恐れもあるので、控えたほうがいいでしょう。
生卵
生卵はサルモネラ菌の心配などもあるので3歳を過ぎてからの方がいいでしょう。通常、買ってきた卵をすぐに冷蔵庫に入れ、食べるときも割ってすぐに食べればあまり心配いりませんが、冷蔵庫に入れておかなかったり、割ったあと、常温において置いたりすると、菌が増えます。サルモネラ菌は、よく加熱すれば死滅します。生卵を子供に与え、食中毒になっては大変です。過去に死亡例もあるので注意が必要です。
そば
日本の人口の0.03%ほどにそばアレルギーがあると言われています。そばアレルギーの人がそばを食べると、強い症状が出るので注意が必要です。症状としては、口の周りの腫れ・発赤、嘔吐、下痢などです。アレルギー反応が重症の場合は、アナフィラキシーを起こします。気管支がふさがれて、呼吸困難を起こすこともあり、命に関わるので、3歳近くになってから、2,3本ずつ与えてみるのがいいでしょう。
甲殻類
エビやカニなどの、甲殻類アレルギーの症状は、蕁麻疹や皮膚の腫れなどがあります。唇やのどなどの腫れやかゆみを感じたり、目や耳にも同様の症状が起こることもあります。呼吸への症状で呼吸困難、アナフィラキシーショックなどを併発する恐れもあるので注意が必要です。1歳未満の乳児には甲殻類を与えないようにしましょう。大体2歳頃から、よく火を通したものを少量ずつ与えて様子を見るようにしましょう。甲殻類は無理に食べることが必要ではない食材なので、ゆっくり始めた方がよさそうですね。
ナッツ類
乳幼児が食べ物で窒息事故を起こしやすい理由は、上手に食べ物を飲み込むことがまだ上手ではないからです。ピーナッツなどのナッツ類は、その形、硬さ、大きさから、かまなくてもそのまま気道に入りやすいので、窒息事故につながりやすいのです。乳幼児が泣いたり笑ったりした時など、不意に気道に吸い込まれて、気道が完全にふさがってしまうと、窒息事故になります。さらに、噛み砕いたピーナッツが気道の奥にある気管支に入り込んでしまうと、気管支に炎症が起き、肺炎を発症してしまいます。気管支に入ったピーナッツを取り除くことはとても難しく、全身麻酔をかけて気管支鏡を使って除去するか、肺の一部を切除するしかありません。飲み込む能力が未熟な3歳頃までは、ナッツ類は与えないように注意しましょう。