子供のぜんそくの発作レベルの見極めと対策。油断は禁物!

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発作が起こると慌ててしまいがちですが、まずは発作の程度を見極めることが大切です。特に子どもは症状が急に悪化しやすいので油断は禁物です。場合によっては救急で受診しなければなりません。ぜんそくは自己管理できる病気です。発作を未然に防ぐことも大切です。



子どものぜんそく発作は進行が速い

ぜんそくはアレルギーなどの何らかの刺激で気管支が炎症を起こし、気道が狭くなり、息が苦しくなる発作を繰り返す病気です。
子どもの気管支は細く、もともと気道が狭いため、ちょっとした刺激で気道がふさざり、急速に症状が悪化していくことがあります。軽くぜいぜいする程度の発作でも、素早い対応が必要です。
発作時には息が吐き出しにくくなるため、吸う息より吐く息のほうが長くなる呼気延長がみられます。また、息を吸うときに、のどの下や鎖骨の上などが引っ込むような陥没呼吸がみられる場合は、症状が悪化しているサインです。
低年齢の子ほど、発作が起きているかどうかの判断や、発作の程度を見定めるのは、難しいものです。子どもの様子をよく観察して対応することが大切です。

小発作とその対応

まず第一段階の「小発作」の症状の代表的はものは、
・せきや鼻水が出る
・ひゅーひゅー、ぜいぜいという呼吸音(喘鳴)がする
・呼吸数が少し増えている
・少し期限が悪い
症状は経度で、コンコンと咳をしながらでも、遊ぶことができます。
この小発作が起きた時の対応としては、
安静にさせて、発作止めの薬を使って落ち着かせます。たびたび発作が起こるようなら、次回の予約日より早めに受診しましょう。

中発作とその対応

小発作から症状が進むと「中発作」となります。
・せきが強く出る
・せきとともに吐く
・ひゅーひゅー、ぜいぜいが明らか
・呼気延長がある
・呼吸数が増えている
・横にすると苦しがる
・機嫌が悪くミルクの飲みが悪い
などが体表的な症状で、せきが酷くて辛そうになります。方を上げて呼吸をします。
中発作が起きた時の対応としては、
すぐに発作止めの薬を吸入したり飲ませたりします。改善しなければもう一度行います。それでも落ち着かなければ救急外来を受診して下さい。

大発作とその対応

いよいよ症状が進んでしまうと「大発作」となります。
・ひゅーひゅー、ぜいぜいが激しい。ただし、気道がふさがってしまうと、音がやむ
・息をするときに前かがみになったり、体を動かしたりする。
・呼気延長が明らか
・言葉が途切れがちになる
・苦しそうな表情で、うめき声を上げる。
・冷や汗をかき、息苦しさから暴れまわる。
・唇が青くなり(チアノーゼ)、ぐったりする。
これらの症状が見られたら、すぐに発作止めの薬を吸入したり飲ませたりするのと同時に、急いで救急外来を受診して下さい。症状が重ければ迷わず救急車を呼んでください。

特に気をつけてみるところ

小さな子どもは息苦しさを言葉で訴えることができません。発作が起きているのか、症状の程度はどのくらいか、子どもの様子から大人が判断する必要があります。
特に気をつけて観察しなければならないのは、
・機嫌・生活の状態・呼吸数・呼吸のしかた・喘鳴・チアノーゼ・意識
です。
これらをよく観察してげることが重要です。

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