子どもは、やって「いいこと」と「悪いこと」の区別くらいはできます。悪いことだと分かっていて、にもかかわらずそういう行動を選んだ時、子どもの心は後ろめたさが宿ります。ウソをついたり、約束を破ってしまった自分に不安な気持ちを持ちます。
そこで大切になってくるのが、普段からの親の言葉です。様々なケースで、「正しいこと」に目をつぶったり、周囲のせいにしてごまかそうとする子どもを、その場で励ましたり考えたり、自分に自信を持つように支えてあげ、背中を押してあげる言葉を5つ紹介します。
「同じことをされたらどう思う?」
友達に意地悪をしたり仲間外れにしたりした時、特に小さい子どもほど「自分は悪くない」と言い張ります。子どもには子どもの言い分があるのでしょうが、それは自分や自分たちの立場だけにこだわった言い分です。
自分の言葉や態度が、相手をどんな気持ちにさせるか。どんな痛みや悲しみを与えるかを少しでも想像できる子なら、やっていいことと悪いことの基本的な判断がつくはずです。
「同じことをされたらどう思う?」と立ち止まって考えてみることはとても大切です。
「悪いことをしたらすぐに謝ろうね」
子どもには伸び伸び育ってほしい。親や先生の顔色をうかがうのではなく、やりたいことや興味を持ったことにはどんどんぶつかって欲しいと考えるお母さんは多いのではないでしょうか。
過ちを恐れるあまり、親が口酸っぱく注意を与えてばかりいると、子どもの頭の中は「やってはいけないこと」だらけになってしまい、子どもは委縮してしまいます。
だからまず、自分の非を認めて謝ることを教えて下さい。伸び伸び行動し、謝る時には素直に謝ることができれば、子どもは過ちを恐れず伸び伸びと育つことができます。
「人の話はちゃんと聞こうよ」
人とのコミュニケーションの基本は話を聞くことです。自分の話を聞いてもらえないのは悲しいことです。でも、相手の話をちゃんと聞いてこそ、自分の話も聞いてもらえます。この原則を繰り返し教えてあげましょう。
「ウソをついても楽しくないよ」
ウソをついてその場を切り抜けたとしても、子どもはちっとも楽しくありません。むしろ不安で悲しい気持ちになってしまいます。
ウソは悪いことだと教えるよりも、ウソをついても少しも楽しくなくて、自分も相手も悲しくなるだけだと教えてあげましょう。そのときは叱られても、恥ずかしくても、正直な自分を必ず好きになれます。
「いろんな考え方があるんだよ」
子どもは自己主張をして周りとぶつかり合い、我慢や協調を学んでいきます。自分の意見や希望をはっきりと言える子どもなら、相手の考えもちゃんと聞く子どもになれるはずです。自己主張をしてぶつかってしまったときは、「あなたがそう考えるように、他の子にもそれぞれの考えがあるんだよ」と教えてあげましょう。同時にこの言葉は、自分の考えを伸び伸びと発言できる子どもを育ててきれます。