世の中には打たれ弱い子と打たれ強い子がいます。昔に比べ最近の子は精神力が弱く打たれ弱い。なんて言葉を耳にします。
災難や試練がいつ自分の身に降りかかってくるかわからない時代は、小さなうちから“困難にめげない強い精神力”が必要となりますね。
ではどうしたら困難に負けない精神力の強い子供に育てられるのでしょうか?
今回はアメリカの心理学会で推奨している子供の時に精神力を強めるコツをご紹介したいと思いますのでご参考にしてください。
精神力を高めるためにはレジリエンスを鍛えよう
レジリエンスとは、分かりやすく言えば、逆境に置かれたときの跳ね返す力のこと。レジリエンスの反対に当たる言葉は「バルネラビリティ」で、「脆弱性(ぜいじゃくせい)」と訳されます。精神的なもろさ、弱さを指します。
レジリエンス、バルネラビリティ。どちらも、日々穏やかに過ごしていると目立ちません。これらが顕著な差となって現れるのは、逆境に置かれたとき。つまり、「困った!」「どうしよう!」「なんとかしなくちゃ!」と思ったときに、レジリエンスが高い子は、その逆境を乗り越えられ、バルネラビリティが高い子はその逆境に打ちのめされてしまいます。
http://allabout.co.jp/gm/gc/444597/
精神力を強める10のコツ
1)絆を強める
子供達に友達を作るコツを伝えよう。共感する力、相手の痛みを理解する力、この2つは友達作りの大切なポイントです。また家庭内の絆がしっかりしていると、子供がもし傷ついたときにも心を癒してあげることができます。
2)人を助ける経験をさせる
子供が自分のことを「無力だ」「頼りない」と感じてしまったとき、その子自身が他の人を助ける経験をすることで、その無力感から開放されることがありますよね。年齢に合ったお手伝いで家庭の大事な一員であることを実感させてあげよう。
3)日々の日課を守る
リズムのある毎日は子供にとって心地がいい。まずは規則正しい生活習慣を教え、それを子供達が自主的に遵守できるように促しましょう。
4)時には休む
日々のリズムは大切だが、無理は禁物です。子供が悩んでいるとき、心配、不安に満たされているときは、その原因を取り除くことを優先しましょう。
5)セルフケアを教える
きちんとした食事、適度な運動、気分転換など自分のケアをする大切さを伝えよう。親が分刻みで子供のスケジュールを管理してしまうと子供の心身のバランスが損なわれます。子供には楽しく遊ぶ時間も必要。自己管理が上手になると、ストレスを上手に解消していけるようになりますよ。
6)目標を定めさせる
目標を定め、その目標に向かって1歩ずつ進むことを教えましょう。コツコツと前に進むことを覚えると、子供達は出来ていないことではなく、自分が成し遂げたことに目を向けるようになり、レジリエンスの強化へとつながります。またその際は子供の努力のプロセスをほめることも大切です。
7)自分への信頼を高める
それまでに頑張って乗り越えてきた努力は、次のチャレンジの大きな力になることを伝えましょう。問題を解決しなくてはいけないとき、決断をしなくてはいけないとき、自分のことを信じて進んでいい、ということを教えるのも大切。
8)ポジティブな見方を教える
子供が困難に立ち向かうとき、その状況をあらゆる方向から見ることができるように習慣づけよう。物事を一方向からしか見れず、その場で解決できないとなると、「もうだめだ」と感じてしまいやすくなります。楽観的な見方が習慣になると、その子は良いことに目が行くようになり、困難なときも悲観視せずに進んでいけます。
9)困難をチャンスにする
困難な状況というのは、自分の一面を垣間見る機会となります。その経験で何を得たか、何を学んだかを気づかせてあげよう。
10)変化を受け入れる
変化はときに子供達を脅かしてしまう。しかし、人生に変化はつきものですよね。その現実を受け入れられるようにサポートしましょう。そして必要があれば、目標を新しく変えることも時には必要であることを教えます。
可愛い子には旅をさせよ
精神力の強い子というのは自分の足でしっかりと立っている子ともいえますね。
親が子供にする一番大切な気持ちは「子供を信じること」です。その気持ちが根本にあってこそ、突き放す行動ができるのです。
突き放すと言うと聞こえが悪いですが、昔から「可愛い子には旅をさせよ」とあるように、子供にある程度自分で判断する場を与えるのも大切なことだと思います。
それでは逆にやってはいけない事とはどんなことでしょうか。
親がやってはいけない事
子どもはいろいろなことにチャレンジし、何度も失敗を繰り返すことによって、諦めない心を育んでいきます。
失敗すればするほど、失敗から立ち直る術を身につけていくと言ってもいいでしょう。失敗の数だけ心が強くなるのです。
そうとはわかっていながらも、つい「危ないからやめなさい」「あなたには無理だからやめておきなさい」などと言って、子どものチャレンジを止めていませんか?
“安全のため”に、“子どもが傷つかないよう”にと考え、何もやらせないでいると失敗に対する抵抗力が育ちません。
子どもがやりたいと言うことには、どんどんチャレンジさせてみましょう。
また子供が失敗してもすぐに責めたりせず、まずは失敗の中でもできたところを褒めてあげましょう。
言ってはいけないNGワード
根気や集中力がなかったり、始めたことを最後までやり遂げないと、親が勝手に子どもの能力に限界を定めてしまいます。こんな言葉を、子どもに浴びせていませんか?
「どうせ長続きしないでしょ」
「そんなのできっこないわよ」
「あなたには無理よ」
親からいつも「あなたはダメだ」と言われ続けると、本当に“自分はダメな人間だ”と思い込んでしまいます。
“どうせ何をやってもうまくいきっこない”と、小さなうちからチャレンジする前に諦めてしまったり、何かを始めてもちょっとしたことで、“やっぱり自分には無理なんだ”とすぐに諦めて諦め癖がついてしまいます。
いかがでしたか。
あまり過保護になりすぎて、ついつい親が子供より先に手を出してしまうのも精神力の弱い子になってしまいます。
社会の荒波にもまれても大丈夫なように今から精神力を鍛えていきましょう。