子育てについての悩みは人により様々ですが、根本は一つです。子どもは幼い時ほどかわいがって育てることが大切です。幼いころに愛されて、心が満ち足りた子どもは、その子本来の「よさ」を発揮して育ち、いい大人になります。しかし、それが親主体になってしまうとただの親のエゴになってしまい、子どもの心には響きません。
ここでは、子どもの心に響く愛についてまとめています。
”小さな望み”に応えてあげる
生まれてから大人になるまで、子どもはいろんなことを親に要求しながら大きくなっていきます。その時々に子どもが望むことに、できるだけ応えてあげるのが親の仕事です。
子どもが小さい頃に望むことは、「抱っこ」とか「お外へ行きたい」とか「絵本読んで」とか「みてみて」というような”小さな望み”で、親が今その手ですぐにできることばかりです。この”小さな望み”にはすぐに応えることができるし、きちんと応えてあげれば、子どもは心が満たされて育ちます。
溢れるほどの愛が魅力的な人を作る
1歳から3歳頃の小さな子どもにとって、自分のお母さんが自分以外の赤ちゃんを抱いたり、楽しそうに遊んだりするのは許せないことです。この年齢の幼児は、お母さんもおもちゃも人に譲ることなどできません。あらゆる人が自分を中心に動く。これが赤ちゃんが育つ理想の環境といえます。
みんなからあやされ、愛され、かわいいかわいいと言われて育つ必要があります。溢れるほどの愛が注がれ、いっぱい甘えを受け入れてもらうことで、子どもは生きる力を身につけその心にやさしい思いやりや意欲も育ちます。つまり、愛されることが魅力的な人間を育てます。
子どもが困っているときに寄り添う
大人がしてあげることを子どもが愛情と感じるかどうかどうかということは、子どもの心に寄り添って、子どもの立場になって考えてみればよく分かることなので、決して難しいことではありません。
例えば、公園のブランコで遊びたいのに他の子が遊んでいてなかなか代わってくれない時、「もうあっちの滑り台で遊ぼうか?」と言っても「イヤだ!ブランコがいい!」と言って聞かない時、とにかく一緒にひたすら待つのです。そして、「もうずっと待ってるね、待つのってすごく長いよね。」と。子どもの心に寄り添ってあげましょう。こういうときは待つしかありません。でも、子どもにしてみれば、待つのは辛いことです。その時大人が寄り添って、一緒に待ってあげる。こういうのも愛情なのです。
一人の人格として真剣に向き合う
おままごとは、大人から見ると他愛のない遊びですが、子どもにとっては成長発達に必要な大事な活動です。だからこそ、そういう子どもの活動を「はいいただきます。ごちそうさまでした。」だけで対応し、大人が軽んじると、子どもは自分自身を軽んじられたように思ってしまいます。
子どもを大切にするということの根本は、子どもを一人の人格として向き合うということです。
おままごとで子どもが「はい、どうぞ」とたくさん盛り付けて持ってきてくれた時は、例えば「まぁおいしそう!でも、一つのお皿にお肉とケーキとピーマンが乗ってるとちょっと嫌だな。ケーキは最後でいいからごはん食べたいな」などと、具体的にきちんと向き合ってあげてください。
夕方のグズグズ解消法
お母さんが夕御飯の支度をしなければならない忙しいときに限って、赤ちゃんは泣くし、上の子は「ねえ見て見て!」とか必ず言ってきます。それは、子どもが夕方になって疲れてきて、気持ちも不安定になってしまい、親の気を引こうとしていろいろ言ってくるのです。
お母さんからしたら、「もう!この忙しい時に…」と思ってしまいますが、こういうときこそ、ちょっと手を止めて子どもに付き合ってあげれば、そこで子どもは変わります。自分がお母さんに甘えたいときに、忙しくしているお母さんが自分の方を向いてくれたことがうれしいのです。
それがなかなかできなくて、いつも親の都合を優先してしまいます。そうすると、いつまでも夕方のグズグズが続いてしまいます。