我が子がちっとも言うことを聞いてくれない子だったら、うちの子は何か問題があるのでは…?育て方が悪かったのかしら…と心配になってしまいます。しかし、本当の問題は子どもの性格と親の接し方が合っていないだけのことです。親は問題ではなく解決の大部分を握っています。子どもの性格に合わせて接することができるかどうかは親のやり方次第です。
以下に、言うことをきかない子についての基本事項を5つ挙げています。これらを知っていれば、子どもや親の過剰反応について理解しやすくなるのではないでしょうか。
言うことをきかない子の本質
言うことをきかない子どもは、人の人生を辛くしようと企んでいるわけではありません。言うことをきかない子なりに行動しているだけなのです。他の子より長く拒んだり、大声で主張したり、大げさに振る舞ったり、親の想像以上に物事をやり過ぎたりするパワフルな子どもです。
そして「OKとダメの境界線」があることをきちんと理解していて、ひたすら抵抗して境界線に当たったら、もう少し抵抗してみてその境界線を見つけようとします。
このように、親や周りの人をしつこく試すのは、言うことをきかない子の大きな特徴です。そして多くの親がこれでイライラしてしまいます。
親に対しての反抗ではなく、境界線を探している行動なのだと理解してあげると、こちらのイライラもだいぶ少なくなるのではないでしょうか。
言うことをきかない子も普通の子です
「あの子は極端だ」と周りの人に言われたりすると、悪気はないと分かっていても不安になってしまいます。しかし、行動が極端だからと言って、異常ということではありません。性格的に目立った特徴があるだけで正常です。
そして、言うことをきかない子もそれぞれ自分ならではの性格を持つ個人です。親を試したり極端に振る舞ったりする点は同じですが、全く同じように振る舞う子はいません。比較的育てやすい子もいれば、難しい子や、ほとんどお手上げ状態の子もいます。
言うことをきかない子は理解しにくい
自分と同じように考え、行動する人には、簡単に共感したり行動を理解したりできます。しかし、自分と全く違うように考え、振る舞う人には、たとえ我が子でも「なんでそんなことを?」となかなか共感も理解もできません。子どもの性格を知り、それがどのように行動に影響しているかに気付けば理解してあげられるでしょう。
言うことをきかない子は他の子たちと違う方法で学ぶ
言うことをきかない子は、「辛い経験をして」多くのことを学びます。つまり、自分の選択や行動の結果、嫌な目にあい、それで教訓を得ることが多いのです。
例えば、「家の中でボールを蹴ってはダメ」というルールの場合、口でそう言われるだけでは足りません。そのルールが本当かどうかを知るために、子どもはまた家の中でボールを蹴るでしょう。その度にボールを取り上げられる…。このようなやりとりを何度も繰り返した後に、そのルールに従うことを受け入れます。
決して一度では納得しませんが、子どもは悪意でこのように振る舞うわけではありません。親にとっては腹立たしく困惑するときもありますが、根気強く付き合ってあげることが大切です。
言うことをきかない子はうまく導かれたら活発で協力的な責任感のある大人に育つ
我が子は言うことをきかないタイプだと悟ったら、次はそれにどう対応していくかを考えましょう。この時親の選択は、子どもと闘ってコントロールしようとするか、あきらめて言いなりになるか、この両方をやってみるか。あるいは、子どもの強い意志を紛れもない事実として受け入れ、子どもを健全な道へ導いてやるための良い方法を選ぶかです。
親が子どもをよく理解して正しい道へと導けば、頑固な性格は強みになっていきます。