子供の視点から見た、地方で子育てするメリット&デメリット

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「子供を自然いっぱいの環境でのびのび育てたい」という親心でいざ地方移住を決心!

けれど気になるのは「本当に子どもの為になるのかな?」というところ。

実は筆者もいわゆる「田舎」で育った地方暮らしの経験者です。

数回に分けて「地方・田舎での子育て暮らし」について紹介してきましたが、実際に「子供から見た地方暮らし」はどんなものなのかについて紹介したいと思います。



田舎の最大のメリット、自然への関心が育つ!

子供のために地方移住を考える親御さんの大半が「自然に囲まれた場所で育てたい」とお思いではないでしょうか。

地方や田舎はご想像どおり自然に溢れています。
草木や花、虫などを身近に感じられますし、畑のある家を持てば土いじりも楽しめます。

最近は小中学生の半数が虫をさわれないというデータも出たそうですが、自然の中でのびのびと遊ぶことで、自然の中の生き物への関心を高める事も出来ます。

また、夏はキャンプや釣り、秋は果物&キノコ狩りなどのアウトドアレジャーも気軽に出来ますし、空気もきれいなので満天の星空を見る事も出来ます。
本やメディアを見るよりも、自分の五感で感じる自然こそが一番の教科書になります。

お子さんの「自然への関心」を伸ばしたいご家族にとっては、地方や田舎暮らしはいい事だらけです!

地域の人と接する事で社会性が育つ!

「地方・田舎暮らし」では「ご近所付き合い」は付きものでした。

地域によっては、地域の行事が盛んに行なわれている所もあるかもしれません。
「地域の行事って大変・面倒臭そう」と大人の視点ではそう思いがちですが、子供にとってはとても大事な機会になります。

まず、家族以外の大人に会う事で「あいさつ」「言葉遣い」を自然に覚えます。
さらに、地域の大人たちに見守られているという安心感を持てる事で、大人を信頼し、敬う気持ちも育ちます。

都市部では同じ子育て世代の人と会う機会は多そうですが、上のシニア世代と接する機会はなかなか得にくいのが現状。

さまざまな世代の人と接する事で、子供の社会性を伸ばすことが出来ますよ。

ペットや楽器演奏を気にしなくていい

都市部や集合住宅に住んでいると、自宅から出してしまう「音」に対して気を遣わなければなりません。
ですが地方暮らしでかつ一戸建てであれば、騒音に神経を使う事も減ってきます。

同じように近所からもピアノなどの音楽が聴こえてきたりするのが日常でした。
また、犬や猫、鳥などのペットを飼っている人も近所に沢山いました。

近所に気兼ねせずペットを飼いたい、楽器の練習をしたいと考えている方は地方暮らしの方が適していますよ。

子供の数が少ないと部活が大変?

地域によっては少子化が進み、子供の姿をあまり見かけない所もあるかもしれません。

特に子供が少ない地域の学校で注意したいのが、「クラブ・部活動」。
生徒数が少ないが為に、大人数で行うスポーツなどの部活がまともに行えない事もあるのです。

例えばサッカーや野球、吹奏楽部や合唱部などは、ある程度の人数がいないと練習はおろか大会やコンクールなどへの出場も危うくなります。

筆者の地元でも、一部の部活は近隣の市町村の部活と合同で行っていましたし、吹奏楽は少人数編成の部でしか出場が出来ませんでした。

もしこれから移住を考えている方は、住む地域の学区内の学校の生徒数を調べておくことをおススメします。

通学・通塾が意外に大変!

小中学校は歩いていける距離にあったけれど、高校となると一気に通学が大変になってしまう事もあります。

地元に行きたい高校があれば問題ありませんが、志望校が別の地域にある場合、電車やバスでの通学が必須となります。

ですが、地域によっては電車の本数が少ない&バスが通ってない所もあり、親の車での送迎が必要となるケースも出てきます。

また、少子化が進んでいる地域では、学習塾が少ないケースもあります。塾が地元に無い場合、近隣市町村まで足を伸ばさなければいけません。

通塾や送迎が大変だから……といって断念せざるを得なくなる可能性も出てきます。

子供の「勉強したい」という気持ちは、ぜひ親としては尊重したいもの。
「自然がたくさん」「助成金や子育て支援が充実している」だけでなく、子供の成長に合わせた環境が整っているかを考えて地方暮らしを考えたいものですね。

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