世界中で支持されているモンテッソーリ教育は、保育園や幼稚園などでしか始めることができないと思われがちですが、保育園や幼稚園だけではなく家庭から始めることができます。ここでは家庭でのモンテッソーリ教育の考え方やそのポイントを紹介します。
モンテッソーリ教育とは
モンテッソーリ教育の中心となる考えは、「すべての子どもは自分の中に成長に必要なを持っており、適切な時期に適切な環境が与えられれば自ら成長する」ということです。
また、乳幼児期にのみ現れる、特別に感受性の強い時期を「敏感期」とし、いくつも現れる敏感期それぞれの欲求を満たす「仕事」や、子どもが自由に活動を選べる環境を用意し、まわりにいる大人たちは、子どもが身の回りの世話を自分一人でできるように「援助」する姿勢を大切にするように求めています。
ポイント①「自由」と一緒に「制限」を
子どもに「自由」を与えると同時に、「制限」もつくりましょう。
制限とは、自由はここまでだよという範囲で、自分やほかの人や環境を傷つけてはいけないということです。それは、子どもに安心感を与えるということにもつながります。社会のルールに自分は守られているのだという感覚を与えてくれます。
ポイント②「秩序」を保った環境で
子どもが成長や発達のためのエネルギーを最高の状態で使えるよう、家族が暮らす環境には、ある種の「秩序」が必要です。それは、いつもの日課や毎日置いてあるもの、毎日いる人々などです。幼ければ幼いほど、子どもたちの発達には秩序が不可欠です。
いつもと時間の流れが違う休日や来客時などに幼い子が落ち着かなくなるのは、この秩序を欠いている状態になるからです。
ポイント③大人は見られている意識を持つ
子どもはまわりの大人から多くのことを学んでいます。人との関わり方や、社会のルールの守り方、新しいものに出会った時の喜び。あるいは、失敗や困難な状況への立ち向かい方などです。つまり子どもは大人から人間になるための方法を目で見て学んでいます。改めて自分の立ち居振る舞いや言葉遣いなどを見直してみてください。
ポイント④「お客さん」でない役割を
子どもも立派な家族の一員で、その家に招かれた「お客さん」ではありません。食事の準備や片付け、洗濯などの家事全般に積極的に関わってもらいましょう。それに何よりも子ども自身が家族のやることに参加したがっています。お手伝いはかえって面倒だと思わずにどんどんやってもらいましょう。