おなかの赤ちゃんの中枢神経(脳・脊髄)や内臓などがつくられる大切な時期、妊娠初期の過ごし方

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妊娠がわかって幸せいっぱいのこの時期。

でもつわり真っ最中だったり色々不安なことありますよね。

妊娠初期である妊娠第1週~15週。

特に妊娠4週から7週の終わりは、おなかの赤ちゃんの中枢神経(脳・脊髄)や内臓、目や耳などの器官がつくられる大切な時期です。

そんな妊娠初期の過ごし方についてまとまてみました。



妊娠のサインはホルモンからのメッセージ

妊娠4週から7週の終わりは、おなかの赤ちゃんの中枢神経(脳・脊髄)や内臓、目や耳などの器官がつくられる時期で、「器官形成期」といいます。

「妊娠してうれしいはずなのに、胃はムカムカ、体はだるいし、イライラ気味……」なんていう人もいるかもしれませんね。これらの症状の多くは、妊娠を維持するプロゲステロン(黄体ホルモン)の活発な分泌と関連があります。

赤ちゃんは今、1個の受精卵からヒトとしての外観と器官をつくるために、急ピッチで成長しているのですから、ママの体や心にも変化があって当然です。

タバコ、アルコール、コーヒー等、嗜好品の影響

タバコ、アルコールは、妊娠前から控えることが理想です。
アルコールに関しては、毎晩晩酌をする習慣などは断つべきですが、たまにビールを小さいグラス1杯飲む程度なら問題はないでしょう。

しかし、タバコは絶対に止めるべきです。
なぜなら、お母さんの体内にニコチンが入ることで血管が収縮し、お母さんと赤ちゃんをつなぐ胎盤に、酸素や栄養分がうまく届かなくなるからです。
その結果、未熟児や、脳の発育が不十分になるなど、様々な悪影響を胎児に及ぼすことがはっきりわかっています。特にヘビースモーカーの方、肝に銘じてください。

コーヒーも飲み過ぎはいけませんが、一日1~2杯程度だったら大丈夫でしょう。今はノンカフェインのものもあるので、そういうものを利用するのもいいのではないでしょうか。

妊娠初期の薬

妊娠に気が付かずに薬を飲んだり、持病の薬を飲み続けたりして心配になりますよね。
妊娠中に薬を飲むことで流産や赤ちゃんに影響がある可能性はどの時期でもありますが、妊娠初期は特に注意が必要です。

妊娠初期、特に妊娠4~7週は絶対過敏期と呼ばれ薬の影響が強くなる時期です。この時期の薬の服用は注意しなければなりません。

妊娠中の赤ちゃんに影響が出ると言われるのは、抗菌剤(抗生物質)のクラビット、バクタ、ダイフェン、解熱鎮痛薬(NSAIDs)のボルタレン、インドメタシン、ロキソニン、降圧薬(高血圧治療薬)のエースコール、アポプリール、カトナプロン、抗凝固薬のワーファリン、抗てんかん薬のフェニトイン、グレトールなどが妊婦さんに投与すべきでない薬剤、成分です。

解熱鎮痛剤のボルタレンやインドメタシン、ロキソニンは、最近薬局でも購入できるようになっています。ボルタレンやインドメタシンは、湿布にも含まれているので注意が必要です

食事の内容と生活習慣

妊娠初期に気をつけることは、食事の内容と生活習慣です。できるだけ栄養豊富な食材を食事に取り入れるようにしましょう。

外食やコンビニ弁当で食事を済ませていると、どうしても栄養に偏りが出てきます。妊娠初期は、バランスが良い食事を摂るように気をつけていきましょう。

初期には、葉酸を摂ると良いとされます。葉酸は赤ちゃんの神経管閉鎖障害の発症リスクを低くすることが知られており是非取りたい栄養素です。

葉酸は、ほうれん草やイチゴ、モロヘイヤやアスパラガスに多く含まれています。また、ゆで枝豆にも含まれるので積極的に食べるようにしましょう。

これとは反対に、食べないほうがよい食材もあります。具体的には、うなぎ、レバー、マグロ、金目鯛、ひじきなどです。これらの食材の中には、赤ちゃんの発育や器官に影響が出ることがあるので、食べるのを控えるようにしましょう。

妊娠初期には、服装をチェンジすることも大切です。楽な服装にして体を締め付けないようにしましょう。

妊娠初期妊婦の感染症対策

風疹だけではなく、「水ぼうそう」「はしか(麻疹)」「おたふく」「りんご病」など、子どもに多い感染症も妊娠に影響がまったくないとは言えません。
家族が発病してしまったという場合、感染防止のため可能であればその期間は、実家など感染した家族と一時的に離れて生活することをおすすめします。

冬に入るとインフルエンザや風邪が流行しますが、妊婦さんは疲れやすく免疫力が落ちているため、感染しやすく、こじらせやすいということを知っておきましょう。
人ごみの中には極力行かないこと、手洗いやうがいを普段以上に徹底すること、「風邪気味かな?」と思ったら、おいしいもの食べてあったかくして寝ているのが一番です。
特に働いているお母さん、無理は絶対にしないでくださいね。

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