私たち人間は色々と知る働き(感覚・認知・視覚・認識・自覚)の力を持っています。そういう知る働きが程良く働くときは、気分も良く体もよりよく働くものです。
ところが、知る働きが過剰に働き過ぎると、ストレスになり、これが酷くなると、心身症に繋がってしまうことになります。
子どもにとって心地いい音と悪い音
まず、子どもにとって心地いい音はママの優しい声や、パパの笑い声、仲のいいお友達とはしゃぐ声、好きな動物の泣き声、鈴や風鈴などのやさしい音色などで、逆に聞いていてストレスを感じる音と言うのは、叱られた時のかん高い声、車などの騒音、長時間のテレビやゲームなどの音で、子どもの体に悪影響を与える音だと言われています。
触覚について
触れて知る感覚でも快い場合とそうではない場合があります。
両手の指先、特に人さし指の先は触れて知る感覚に優れています。また足の裏も感覚的に優れているので、子どものうちは素足で過ごす機会を多くすると良いと思います。
また、お風呂の湯加減などを見るときに、ママが予め確認してから子どもに直接お湯に触れさせることで、熱かったり、ぬるかったり、ちょうどいいと思ったりする感覚が育っていくでしょう。
味覚、嗅覚について
幼いうちはなるべく薄味して色んな味に慣れることで、成長してからの味覚が育っていくと言われています。
また、匂いは情緒的にも関係深いものです。今は色々な人工的な良い香りに包まれた生活を送っていると思いますが、幼いうちは自然の中で花の香り、風の匂いなど心地いい香りをたくさん教えてあげて下さい。
逆に嫌な臭いは子どものストレスにつながるので気をつけましょう。
視覚について
人は見て知る感覚に大変優れています。
例えば形がわかる、色がわかる、立体もわかる、文字がわかるなどです。
諺で「百聞は一見にしかず」と言うものがありますが、これは本当で、見て知る力は聞いて知る力より百倍ほど優れているそうです。
それだけに、あまり激しい動きが目の中に入ると子どものストレスになるので、気をつけたいですね。
子どもに過剰な刺激を与えないことが大事
前にあげたような刺激は日常の中で絶えず受けています。激しすぎる刺激や無刺激の場合はどちらも子どもの発育には良くなくて、激しすぎる刺激はストレスになります。
例えば、家の中で絶えずテレビやラジオをつけっぱなしにすることは止めましょう。見ていなくてもついていれば物理的な刺激が続いています。
刺激には大きく分けて外からのものと内部からのものがあります。ストレスは主に外部からのものが直接あるいは、間接的に関わっています。特に問題なのは、ギクシャクした人間関係や過保護、過期待、孤独感、過放任などが子どもには大きなストレスになります。
これがあまりにもひどい場合は、子どもの心身症の原因になるので、気をつけましょう。
逆に言えば、笑いや快適な人間関係からはストレスは生まれません。家に帰ると安心する、子どもがそう思えるような環境作りに配慮していきましょう。