【1~3歳】年齢とともに進歩する「友だちとの関わり方」

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お友だちとの関わりが必要だからといって、1歳にも満たない赤ちゃんを、子どものたくさんいるところへ連れて行って、「はい、遊んでおいで」といっても遊べるわけがありません。逆に、ケンカばかりするからといってお友だちとの関わりを制限してしまうと、これからの人との関わり方に大きな影響を与えてしまいます。友だちと遊べるようになるためには、少しずつ段階を踏んでいかなければなりません。



第一ステップ(1歳未満)

子どもたちが遊んでいる様子を見せるところから「友達との関わり」は始まります。
できれば、毎日1~2時間ほど、公園や児童館などに連れて行き、「お兄ちゃん楽しそうだね」などと話しかけてあげましょう。
また、ほかの赤ちゃんに合わせるのも大切です。一緒には遊びませんが、赤ちゃん同士見つめあったりもします。

第2ステップ(1歳前後)

1歳前後になると、なんとなくですが仲間意識が芽生えてきます。
ヨチヨチ歩きができるようになると、遊んでいる子のそばへ寄って行って、じっと眺めてみたり、おもちゃに手を伸ばしてみたりします。しかし、まだ一緒に遊ぶという概念はありません。

第3ステップ(2歳前後)

2歳前後になると、何人かの子どもが同じ場所で同じようなことをしていても、それぞれ別々に平行遊び(一人遊び)をしています。
たとえば、砂場で山を作っていても、それぞれが自分の山を作っているだけで、お互いの交流はありません。
2歳を過ぎる頃には、社会性が少しずつ育っていきます。同時に友だちに対する関心が急激に高まっていきます。友達と一緒にいたい、遊びたいと感じる気持ちが育ってきます。
しかし、お友だちとコミュニケーションが取れるほどことばは発達していませんし、上手に遊ぶ方法も分かっていません。
ことばで想いを上手に伝えることができないので、時には噛みついたり、叩いたりとトラブルも出てくる時期です。

第4ステップ(3歳過ぎ)

3歳を過ぎると、やっと友だちと一緒に遊べるようになってきます。
「平行遊び」から「協同遊び」になり、お友だちと協力して遊ぶ楽しさ、一つのものを力を合わせて完成させる喜びを味わえるようになっていきます。
おもちゃの貸し借りも、順番を待つことも少しずつできるようになります。
そして、3歳を過ぎると、ことばもぐんと発達するので、自分のやりたいことなどを伝えあうことができるようにもなります。
友だちと遊ぶ楽しさを知ると同時に、我慢しなければならないときがあることもだんだんわかってきます。

まとめ

お友だちと遊べるようになっていくにつれて、「けんか」というトラブルも増えていきます。子どもは、小さなけんかをたくさんして、そのたびに仲直りをします。そういう経験を繰り返しながら人間関係を学んでいます。
けんかのなかで学ぶ、忍耐力、協調性、交渉術、妥協する機会、うまく切り抜ける戦術、和解の方法などは、どれも将来、人と付き合っていくために必要な技術です。
つまり、こどものけんかは、人間関係のトレーニングの場です。「けんかは悪いこと」と決めつけず、少し引いて見守る勇気も必要です。

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