出生前診断。受ける?受けない?妊婦さんと家族の為の正しい知識

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近年の出生率の低下や高齢妊婦とくに生殖補助医療の普及による高齢妊娠の増加傾向に伴い、出生前染色体検査や着床前診断への関心と期待が高まってまいりました。出生前診断は、妊娠9週くらいから18週くらい までの間に行われる検査で、染色体異常や先天性の病気などがわかります。何種類か の検査方法がありますが、受ける前に夫婦でしっかり話し合っておくことが必要です。

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出生前診断って?目的とは?

出生前診断とは、羊水穿刺や超音波検査などによって、生まれる前に赤ちゃんの病気や奇形の有無を診断することを言います。
しかし、広い意味では、赤ちゃんが産まれる前の子宮での状態を診ることはすべて出生前診断と言えます。

出生前診断の目的は、産まれる前に赤ちゃんの状態を観察・検査し、生まれる前に赤ちゃんに治療や投薬を行ったり、出生後の赤ちゃんの治療の準備をしたり、また赤ちゃんについての情報をご夫婦に提供することです。
「赤ちゃんについての情報をご夫婦に提供すること」とは、その赤ちゃんが重篤な病気や奇形をもっているのか、あるいはもっていないのかを知ることです。

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出生前診断の方法とは?

よく用いられる超音波検査は、赤ちゃんが順調に育っているか、臓器などに異常がないかなど重要な情報が得られます。しかし、この方法では赤ちゃんの臓器の機能異常をみつけることはできません。
他の方法として、胎盤の絨毛組織を採取して調べる絨毛検査、お腹に針を刺して羊水を採って調べる羊水検査、赤ちゃんから直接、血液を採って調べる胎児 血検査などがあります。

母体血清マーカー検査

母体血液からの胎児診断として、ダウン症の確率を知ることを主な目的とする母体血清マーカー検査がありますが、あくまでも間接的に確率を算出する検査です。
確実な診断を行うものではなく、診断の確定には羊水検査が必要です。
しかもその確率は、妊婦の年齢におけるダウン症の出産率をもとに計算されるので、高齢の妊婦では元々の年齢における出産率が高いため、母体血清マーカー検査の結果の確率も高くなる傾向があります。

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羊水検査絨毛検査

羊水検査では、妊娠16週前後にお母さんのお腹に針を刺して羊水が採られます。
それに含まれる赤ちゃんの細胞などを用いて、ダウン症候群、13トリソ ミー、18トリソミーなどの染色体異常の診断が可能です。

絨毛検査では同様の異常のほかに、各種遺伝病の遺伝子の検査ができます。お母さんのお腹に針を刺 して、直接赤ちゃんの臍の緒から血液を採る胎児血検査では、血液で通常調べられる全ての診断が可能ですが、この採血には熟練を要することや少々危険を伴い ますので、これ以外の手段で検査が不可能な場合にのみ行われます。

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出生前診断を受けるか決定するのは自分自身

本来の出生前診断とは、決して異常な赤ちゃんを排除するために行うものではありません。しかし残念ながら赤ちゃんが重大な病気をもっていることが分かり、赤ちゃんの命にかかわる病気のために助からないことが分かった場合には、お母さんやご家族はその妊娠を継続するか中絶するかつらい選択をせまられることになるかもしれません。

出生前診断を受けるかどうかは、まず遺伝学的専門知識をもっている医師などの遺伝カウンセリングを受けるなどして十分に熟考し、最終的はにお母さんご自身がこの診断を受診するか決定を下すことが大事です。



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