私たちは誰しもが誰かの子どもであり、子ども時代を過ごしたことのない大人はいません。
それなのに、大人になって子どもを育てるとき、
子どもだった頃に自分がどんな気持ちで日々の生活を送っていたか忘れてしまうものです。
怒り、憎しみ、死にたいという感情で、あなたの子どもが自分で自分自身を苦しめてしまわないために
ここでは、子ども時代に自分の口からは親には言えなかったけど知って欲しかったことをお話します。
手のかからない子どもだから大丈夫だと安心している
・兄弟ができてしまった
・病気などで他の兄弟に手がかかってしまう
・母親自身が身体が強くなくて寝込みがちである
などなど
子どもたちが自分の言い分を我慢してしまう理由は上記以外にも沢山あります。
子どもはあなたが思っている以上に大人で繊細な一面を持ち合わせています。
誰よりもあなたの″辛い気持ち″″大変な気持ち″″悲しい気持ち″に気づいてくれるのはパートナーではなく、まだ小さいあなたの子どもではないですか?
子どもたちが出来ることは限られていますが、純粋な分あなたの感情にも敏感なのです。
どんな手助けよりも、″大丈夫?″の一言が欲しいときがありませんか?
その言葉をかける子どもたちこそ、あなたと同様に苦しんでいることに気が付いてあげてください。
いじめられている・・・・ そのことを両親に知られたくない
いじめられているけど両親にはそのことを知られたくない。
・みじめな姿を知られたくないから
・心配させたくないから
・悲しむ姿を見せたくないから
・公になっていじめがエスカレートしたら怖いから
・どうしていいのかわからなくて戸惑っている
など、理由は様々です。
いつもと様子が違うときは無理やり従わせたり叱ったりせずに落ち着いて向き合ってあげてください。
・学校に行きたがらない
・ぼーとしていることが多い
・よく忘れ物をしたり物を失くしたりする
など
”たすけて”のサインかもしれません。
私がいないとこの子はダメなのと過干渉になる
子どもを危険から守るのは親の務めです。
しかし過度の干渉は子どもたちも息苦しく感じてしまいます。
・子どもが怪我をしては大変!あらゆる手を尽くして危険な目に合わないように管理する
・女の子は危ないからと、必要以上に外出を制限する
・きっちり出来ないからと本人が出来ることでも何もかも用意をしてしまう
年齢は関係なく監視下にあったり、制限されることは苦痛です。
あまり手を出されると子どもたちは自分はそれをしなくて良いのだと認識してしまいます。
自発的にやりたいと言ったことを危険だからと無下に何度も禁止していると積極的に何かをしたい気持ちを失ってしまいます。
子どもには子どもの世界があるため、あまりにもその輪に入れないことが多いと孤独感からやるせなさを感じてしまいます。
うちの子どもは反抗期がないから大丈夫
どんな子どもにも反抗期はあります。
反抗期がない場合は安心せずに、子どもとの関係を省みてください。
反抗期がない子どもは自我が未発達なため、社会に出て苦しみます。
・自分をどう表現したらいいのかわからない
・何をするにも誰かの承認が欲しい
・他人とどのように付き合えばいいのかわからない
・誰とも本気で向き合えない
・誰にも本当の自分を出せない
・自分がわからない
表面上繕うことは可能ですが、将来苦しむのはあなたの子どもです。
子どもにはいつか親の手を離れて一人で生きていかなければならない時が訪れます。
いつまでも親の指示を仰いでいられないのです。
自分で決めて自分の人生を生きるためには自我が必ず必要です。
家族以外の人間とも適度な心の距離をとりながら関わりあって生きていかなければなりません。
その際に、自分がわからなければ相手との距離をとることも困難です。
子どもが自分の意見を言い難い環境を作っていないか少し省みてください。
・~しないなら~あげない とたとえ自我の芽生えに関する内容であっても脅迫的に抑圧する
・理性を失って暴力やヒステリックを起こす
・自分たちの価値観通りに生きないのなら、と言いなりにならないと突き放す
・親離れすることを酷く寂しがったり嫌がっている
・依存心から子どもと自分は同じ人間だと錯覚している
・子どもを育てることだけが自分の存在意義になっている
などなど
頑張っても何も認めてもらえない
あなたは、子どもの存在を認めて、そのことを伝えていますか?
その子が成績優秀でなくとも、隣の家の子どもよりも運動神経が良くなくとも
何も出来なくても、その子の存在がただただ愛しく感じていることが子どもに伝わっていますか?
愛する代償に見返りを欲していませんか?
・○○ちゃんは今~らしい
とよその子どもの優れた話ばかり自分の子どもに聞かせていませんか?
あなたの子どもはあなたに何も言われなくてもあなたに認めて貰うためだけに必死に生きているのです。
なぜなら、子どもは無力だからです。
子どもは自分はまだ一人で生きていけないことを心の奥底でわかっているのです。
子どもには家族以外の確固としたつながりをまだ持てません。
家族に見離されたら、両親に見捨てられたら、誰に頼って生きていけばいいのでしょう?
愛されるために、注目を浴びるために、あなたの役に立つために出来る限りのことは何だってします。
それはもしかしたらあなたの気に入る内容ではないかもしれません。
時には反抗的に移るかもしれません。
しかしいつだって子どもたちが望むことは“ただ存在していると言うだけの自分”に対する家族からの承認や愛なのです。
何か少しでも立派な部分があったのなら、必ず認めてあげてください。
そして何よりもその存在自身が最高に有り難いと愛してあげてください。