ほめること・叱ることは、子どもが自分の良い面や悪い面を知り、判断して、自分の行動を統制するところの自律性を高めるために、とても大事なことです。
でも、むやみにほめることは良くないし、反対に悪いことに対して叱る場合にも体罰などはしてはいけないと思います。
子どもはほめて育てる?
最近は、子どもはほめて育てる方が良いという意見も多数ありますが、確かに必要な場合にはほめることは大切だと思います。
しかし、やたらにほめてばかりいるのも逆効果になってしまうのではないでしょうか?
その理由の一つとして、ほめる必要のないことばかりほめていると、ほめられることが当たり前になってしまって、満足できない心を生み出してしまう危険性があることや、ほめられることを求めるために、ほめられたことばかりを繰り返したり、簡単に出来ることしかしないで、困難なことを避けてしまうように、なりがちになるからです。
ほめ過ぎるのが良くない理由
例えばこどもにとっては、満足のいく形になっていなくても、親が「うまいね」「一番よ」などと、ほめることによって、子どもが本当の評価を見失ってしまったり、ほめられることを当然としてしまって、自己評価の水準を下げてしまう可能性があります。
また、ほめてもらえないと予測がつく場合には、取り組む姿勢が消極的になったり嫌がったりするようになる子もいます。
下手なことなら、練習する方が良いような場合でも、そのことから逃げるようになってしまって、いつまでも上達しないという悪循環にもなりかねません。
また、良くできたらご褒美を与えると言う形でほめることも、あまり賛成出来るものではないでしょう。
子どもは、ご褒美を貰うことを目的にして、何かをするようになってしまいます。
上手なほめ方とは?
なるべく、具体的にほめる内容が分かるようにすると良いでしょう。
例えば、少し出来は悪くても一生懸命に取り組んだ態度をほめる場合には、「一生懸命頑張ったのはえらかったね、ここをもう少し気をつけたらもっと、良くなるね」とか。
又は、仕上がったものを真剣に見て、「頑張ったから、きれいに出来たね」というようなほめ方も、子どもへの次の励ましや、もっと上手になろうという意欲を持たせるためには効果的だと思います。
そして、お手伝いをしてくれた場合などでも、適当な対応をせずに、しっかりと子どもの顔を見て、出来れば笑顔で「ありがとう。」と言いましょう。
上手なほめ方は、ほめられる子どもと、ほめる大人が共に共感できる喜びと満足感を持てるように、態度で示しましょう。
叱る場合
叱る場合には、ヒステリックに怒鳴ったりせずに、感情を顔で表すようにすると効果的でしょう。
毅然とした態度で、子どもの目を見ながら、きちんと叱るようにしましょう。
一番悪いのは、同じことをしたのに、叱る日と叱らない日があるような場合です。
大人の気分によって叱るのだけは避けましょう。
また、あまりにも神経質に細々したことを繰り返し言っても子どもには、効果はありません。子どもが反省している様子を見せたら、いつまでも怒っていないで、話題を変えてあげることも大切です。
叱る時に注意したい点
子どもを叱る場合には、その場に一番適した人、一人で叱るようにしましょう。
複数の大人が口を揃えて、怒るのは子どもを混乱させるし、子供のストレスにもなってしまいます。
また、体罰は子どもの心にひずみを作ってしまうため、絶対にしてはいけない行為です。
普段、優しいパパやママならば、厳しい態度で、一言言った方が、子どもは反省する気持ちが強くなるでしょう。