産後の夫婦関係の変化による関係性の悪化を「産後クライシス」などと呼び、たびたび話題になりますが、産後を乗り越えても育児中の夫婦関係がどんどん悪化していくことも多いのです。子供のためにも自分自身のためにも、夫婦関係は円満であったほうが良いですよね。そんな夫婦関係を円満にするちょっとしたコツをまとめてみました。
「変わらない夫が悪いのか」「変わる妻が悪いのか」にイラッ!!!!
以前「残念な夫」というTVドラマがありましたが、それを見て私は思いました。
「いったいこの旦那さんのどこが残念なのだろうか。」世間一般の男性のレベルは、あれ以上ということなのでしょうか?
空回りはするものの、妻や子供のために何かをしようとする姿は正直羨ましく、(浮気疑惑のくだりはともかく)あれでNGだというような世の中なのか、と驚いたものでした。
あのドラマの番宣もかねて、色々な情報番組で「産後クライシス」なる言葉や事象が取り上げられ、ずいぶんと認知されるようになったものですが、そのキャッチコピーで「産後クライシス!!変わらない夫が悪いのか、変わる妻が悪いのか」と書かれているものを見て正直「いらっ!」としてしまったのです。
契機は出産です。これ以上の変化はあるでしょうか。人が一人、家族に加わったのです。それも我が子。
これで変わらない理由がまったくもって分からない。夫婦だけの時の感覚と変わらない感覚を持ち続けていけるわけがない!!
しかし、この感覚はやはり10か月お腹で赤ちゃんを育てて実際に自分で出産をする女性ならではの感覚で、実感が後からついてくる男性にとってはなかなか切り替えが上手にはいかない部分なんだろうということは想像がつきます。
つまり、スタートが全然違う!ということ。
ママは自分と同じレベルでの父性や、ママになった自分に対しての配慮を求めてしまいがちです。
でも、先ほども言ったように10か月間お腹で育てて産んだママと比べたら、出産を契機に、やっと我が子をリアルに感じられるようになるパパとでは、もうその時点でスタートが全く違うんですね。
パパは周回遅れでスタートしたようなもの。
自分と同じレベルを求めてしまうのは、やはり酷なのかもしれません。
よく夫を育てる、なんてことを見たりしますが、子どもも育てて夫も育てる?そんな大変なこと、冗談じゃないわ!!と思っていましたが、周回遅れのパパを上手に導いてあげられたら、結果的にママにとっては気持ち的にも負担が少ない日々がやってくるはずなのです。
何にもできない夫を作ったのは自分。
これは私自身の失敗談の話です。
我が家は私も正社員で共稼ぎ生活を送っていました。結婚前は主人も一人暮らしをしていましたから、料理を除いては一通りの家事は出来たのです。
結婚当初は、トイレ掃除やお風呂掃除、洗濯も干すことなどやってくれていました。
それが、今では何もしない人になってしまいましたのです。
それがとても私のストレスになっていたのですが、思い返してみると何もできない夫を作ってしまったのは私自身だと気づきました。
私は基本的に家事は女性がするべき、という考え方を持っていたので、自然と家事分担の比重は私に寄っていました。
そんな中で、いつしか「自分なりのやりかた」だったり「やりたいタイミング」が出来上がってしまい、主人が「やろうか」と声をかけてくれても「後でやるから大丈夫」だとか言って断ってしまっていたのです。
そりゃあ、断られるのであれば、「じゃ、いいか」となるのも仕方ないですね。
さらに悪いことに、洗濯物の干し方など、いちいち口を出してしまったことも原因のひとつだと思っています。
せっかくやっても、あれやこれやと指示がとんだりするのであれば「だったら自分でやってくれよ」と思われても仕方ないところです。
実際他の男性の話を聞いても、自分は妻を助けようと思って家事を手伝うのだけれど、結果文句ばかり言われて、妻もイライラしてしまうようだし、もうやりたくない。なんて事を言っている人もいました。
お願いするときは、最後まで口を挟まない。感謝の気持ちだけ伝える。
これは非常に大事なポイントだと思いました。
怒鳴ったり、イライラしている妻から逃げないで!!
男性のみなさん。
子供に怒ったり、大きな声を出していたり、眉間にしわを寄せてイライラしている奥様から逃げないでください。
これは「助けてほしい、気づいてほしいというサイン」です。子供に怒っているようで、実際にはご主人に腹を立てているパターンも多く、自分がいま大変で助けてほしいという無意識のアピールであることも多いのです。
だから、決して見て見ぬふりや嵐が通りすぎるのを待つなんてことをせず、彼女を助けてあげてください。
見て見ぬふりは、何よりも奥さんをがっかりさせ、自分が大事にされていないと自信を失い、不機嫌に拍車をかけるだけです。
では、何をしたらいいのか?
大切なのは相手の気持ちを思いやること。それを伝えること。
さて、奥さんは何で怒っているのでしょう。
「部屋が散らかっているのに、子供が片付けもしない」(のに、旦那さんはごろごろ携帯ゲーム中)。
「料理を作っている最中に、兄弟喧嘩をしていて大騒ぎ」(のに、旦那さんは何にもしない)などなど。
ただ怒っているだけではなく、いったい何で怒っているのかちょっと考えてみてください。
ここで男性が「あーまた怒っているな。」という空気を出すと、火に油。肝心なのは()の部分なんです。自分が慌ただしくしているのに、夫は我関せずという態度。それが奥さんを余計にいらだたせます。
子供のこと、家のこと、すべて他人事ではないはずです。奥さんだって怒りたくて怒ってなんかいないです。出来れば楽しく過ごしたいに決まっている。
なのに、大変そうな自分のことを無視して(無視と感じて)、自分のことだけしている旦那さんのことが腹が立つんです。
育児というのは、自分の思い通りにならないことの連続で、それが色々なパターンでやってくる。
イライラしてしまうのは大小あっても誰しもあること。そんな時こそ、パパの出番です。
子どもの事で家事が手一杯になってしまっているようだったら、子供の世話などで出来るものは何も言わずやる。もちろん家事でもいいのです。
家が散らかっているなーと思っても、間違っても口にしてはいけないです。
指摘だけして、手伝ってもくれないのが一番関係性を悪化させること。
気付いて、自分で出来ることであれば文句を言わずやってあげてください。
外で仕事をしてきているパパの大変さ、ママだってわかっていますよ。でも、「だから家では何もしなくていいでしょ?」と当然のようにふるまわれるのは辛い時もあるのです。ちょっとした手伝いで構わないのです。
「ママのことを思いやっているという気持ち」それを言葉や態度で伝えるだけで、ママのいらだちは少なくなるはず。
ママの笑顔が増えれば、明るくて楽しい家庭になるはずですよ。