寝つき&寝起きが悪い子供への保育士からのアドバイス4つ

4,415 views

お子さんの寝つきが悪かったり、寝起きが悪かったり。「早く寝なさ~い」と何度もいうママもいらっしゃるのではないでしょうか。早寝早起きは良いとは分かっているものの… そんなママパパが苦労している、子どもの睡眠のリズムを確立させていくコツを、保育士の立場からアドバイスします。たくさん運動する、などの一般的な話ではなく、お子さんの心と体の成長から、お試しいただきたい生活リズムづくり。もちろん特効薬ではありませんが、試してみてくださいね。

食事

3歳ごろになるとお昼寝1時間半、夜は9時から朝6時までの9時間ほどの2回眠のリズムが付いてきますが、お昼寝が長かったり、夜なかなか寝ず、遅い入眠、朝は強制的に起こされる生活リズムですと、お子さんにとって午前中はつらい時間になってしまいます。
 夕ご飯を食べる時間と内容を少し工夫してみましょう。
 大人にも言えることですが、夜は消化の良いもの、そしてたんぱく質を多くとると、丁度2時間から3時間後には胃が空っぽになります。
 麺類が好きなお子さんなら、夏でも「そうめん」ではなく温かいうどんにしたり、豆腐や鶏肉、魚肉練り製品(ちくわ)など中心の、ヘルシーなメニューが良いですよ。
 午後6時から食べ始めるのは、パパもママも働いているご家庭では少し難しいですが、夕食の量と内容を工夫すれば、午後7時から7時半開始でも大丈夫。

寝る前の絵本・読み聞かせ

ねる前に、儀式があると、毎日のリズムになります。
 特に効果的なのは音楽と読み聞かせです。
 音楽は、もちろんアンパンマンのような子供が好きな曲ではなく、イージーリスニングかライトクラシックのようなBGMになるもの。あの曲が鳴り出したら、布団に入るという習慣づけになります。
 なかなか最初は寝付けない。そうですね、いつも10時や10時半にお布団に入って7時半ごろに起こされていたわけですから。
 そんなときは、ゆったりとした読み聞かせ。怪獣や戦隊ものではなく、昔話や
 365日分の短いお話ばかりを集めた本が話題でした。『365日のベッドタイム・ストーリー … 世界の童話・神話・おとぎ話から現代のちょっと変わったお話まで』。習慣になると、自然とお布団やベッドに入って、読んでいるうち、半分もいかない間に寝息となります。

お風呂

おふろの時間を、ご飯の前にしてみましょう。
 ママやパパが帰ってきたら、おなかがすいていても「お風呂」。お子さんも大人同様、体が冷えないと入眠できないんですね。
 幼稚園や保育園のお迎えで連れ帰ってきて家に入ったら、お風呂場に直行。もちろんママも一緒に入っちゃいましょう。そうすると、夕方から夜の時間の使い方がガラリと変わります。
 そして、お風呂から出れば、夕ご飯。お風呂で汗もかいていますから、水分をたっぷりと。夕ご飯で水分をたくさん摂ると、寝る前におしっこして、朝までおねしょなしで、というトイレットトレーニングにもプラスこの効果があるようです。
 しかしデメリットも。ご主人の帰宅が遅いと、お風呂を沸かし直すためコストがかかること、そして夕方に家事ができないこと。そんな、残ってしまった家事は、子供が寝てから、ご主人とともに「苦労」を分かち合いながら、和気藹藹(あいあい)とするのもよいですね。

ストレス

もしかしたら、お子さんの寝つきが悪いのは、精神的なストレスがあるのかもしれません。
 保育園でいじめられた、絵が上手に描けない、ママが妹ばかりの面倒をみる … 不安なこと心配なことがあると子供は、寝てしまうことが怖くなるんですね。
 子供というものは、話せば、言えば解決したのも同然。「うんうん、ママもそんなことがあったよ」と言うだけで安心しますから。
 ぜひ、横で添い寝をしながら、背中をトントンしつつ、お話してみるのもよいですね。
 もちろん夜9時までにはお布団にもぐりこみましょう。そして、ママも一緒に寝ちゃいましょう。ご主人がその後帰ってきても、家事で疲れているママを見て、そっとしておいてくれますよ。

自分で起きてこられたらうんと褒める

いかがでしたか。
 なかなか夜寝ないんですよ、という相談をたくさん受けますが、同様に「朝起きない」「寝起きが悪い」というのと表裏一体です。
 夜早く寝れば、朝早く起きられる、そしてトイトレも早く進む・・・ いいことずくめですね。
 最後に、生活リズムづくりは、ママパパだけではなく、お子さんも努力が必要なものです。「もう少しテレビ」「もう少し絵本」「もう少しおもちゃ」… 一杯やりたいことはありあすし、寝るのがイヤ。わが家の娘も、楽しいことがあったときほど「ねんねしたくない」と言っていました。
 そこを頑張ってお布団に入る頑張りと、朝も自分で起きてくるようになった評価を、しっかりと褒めてくださいね。
 励みになって、次第に早寝早起きが習慣づきますよ。

こんな記事も読まれています