逆子という言葉は知っていても、原因やリスクまでは知らない妊婦さんが多いのではないでしょうか。
逆子になる原因ははっきりしておらず、誰でも逆子になる可能性があります。
お腹の中にいる間はそれほど影響ありませんが、出産にリスクが伴うことも…。
知っておきたい逆子の直し方やリスクについてご説明します。
逆子と診断されるのはいつか
赤ちゃんが小さいうちは、羊水の中でぷかぷか浮いています。
回転もしているので、頭は上になったり下になったりしています。
そのため、赤ちゃんの位置が定まり、逆子と診断されるのはだいたい妊娠28週頃になります。
それまでは赤ちゃんの頭が上になっても、神経質になる必要はありません。
逆に28週を過ぎて逆子と言われたら、早めに逆子体操などをしないと直りにくくなってしまいます。
赤ちゃんが子宮の中で回転できる余裕のあるうちに、正しい位置に戻してあげましょう。
逆子の原因と考えられること
先述のとおり、逆子の原因はまだはっきりとはわかっていません。
現在のところ、以下に挙げることが原因ではないかと言われています。
・ママが小柄で、骨盤が小さい
・前置胎盤
・羊水が多すぎるか、少なすぎる
・ママが冷え性
また、赤ちゃんが奇形だったり、双子などの多胎児の場合も逆子になりやすいようです。
胎児水腫と言って赤ちゃんが水ぶくれ状態になっていることも逆子の原因になります。
逆子体操
逆子体操にはいくつか種類があります。
まずは胸膝位(きょうしつい)という体勢をしてみましょう。
四つんばいになってお尻を高く上げ、15~20分くらい続けます。
終わってもすぐに頭をあげず、横向きで横になって休んでください。
壁を使い、逆立ちのイメージで膝から肩までを一直線にするという方法もあります。
できるだけ長時間続け、横向きになって休みます。
こちらはかなりきついポーズなので、できないなと思ったらすぐにやめましょう。
腰の下にクッションを当てて仰臥位(ぎょうがい)、いわゆるブリッジの体勢になるのも効果があります。
最初は2~3分から始め、慣れたら10分くらい続けましょう。
外回転術とお灸
逆子体操をしてもなかなか直らない場合、外回転術という方法で直す方法もあります。
体の外から手で胎児をくるっと回す方法です。
これはママがやるのではなく、産婦人科で医師にやってもらいましょう。
ただし近年では、これをやってくれる病院は減ってきているようです。
メカニズムは解明されていませんが、お灸が逆子直しに効くという研究結果もあります。
近くに鍼灸院などがあったら、ぜひやってみてください。
痛みもありませんし、体の冷えも改善されます。
逆子が直らなかったら
妊娠後期になっても逆子が直らなかった場合、リスクが生じてきます。
赤ちゃんの膝やつま先などが子宮口を圧迫したり、早期破水をする可能性があります。
また、逆子と一口に言っても、赤ちゃんがお腹の中でとっている姿勢はさまざまです。
単臀位(たんでんい)の場合は逆子でも自然分娩で出産できます。
全複臀位(ぜんふくでんい)や不全複臀位(ふぜんふくでんい)の場合も、お尻と足の位置関係によっては自然分娩が可能です。
全足位(ぜんそくい)など、赤ちゃんが足を伸ばした状態になっていたら、自然分娩はできません。
帝王切開での出産になってしまいます。
逆子と診断されたら逆子体操などで逆子を直す努力をし、直らなかったら分娩方法についてもよく理解しておきましょう。