妊娠中は、抵抗力や免疫力が落ちて病気にかかりやすくなっています。
回復まで時間がかかったり、重症化したり、お腹の赤ちゃんに影響を及ぼす可能性もあります。
妊娠中に特に気をつけたい病気を5つご紹介します。
適切な予防をして、なるべくかからないように気をつけましょう。
風疹
妊娠初期に気をつけたいのが風疹です。
風疹といえば小さな子どもがかかるイメージですが、大人がかかるケースも意外と多いのです。
妊娠20週頃までの妊婦が風疹に感染すると、母体にはさほど影響がないものの胎児に障害などの影響が出ると言われています。
風疹を防ぐためには、なんといっても予防接種が有効。
できれば妊娠前に予防接種を受けておきましょう。
妊娠中に予防接種を受けたい場合は、医師に相談してみてください。
家族にも予防接種を受けてもらい、家庭内感染を防止しましょう。
風疹は飛沫感染します。
帰宅したら、手洗いとうがいを必ず行うようにしましょう。
水疱瘡
水疱瘡(水痘)も気をつけたい病気です。
一度かかったら二度とかからないので、子どもの頃にかかっている人は安心です。
ですが、大人になってから感染すると重症化しやすいのが水疱瘡の怖いところです。
妊婦が水疱瘡にかかると、胎盤を通じて赤ちゃんも感染してしまいます。
乳幼児期に帯状疱疹になったり、新生児期に水疱瘡を発症する可能性が高くなります。
妊娠前であれば予防接種が受けられるのですが、妊娠してから受けることはできません。
妊娠後に抗体がないことがわかったら、人ごみに出かけるのを避けたり、手洗い・うがいを徹底しましょう。
トキソプラズマ
トキソプラズマは寄生虫の一種で、感染するとトキソプラズマ症を発症します。
生肉を食べたり、猫と接触して感染するケースが多いです。
妊娠中に初めてトキソプラズマにかかると、先天性トキソプラズマ症を発症したり、運動機能障害や視力障害、時には流産を引き起こすこともあります。
一度感染していれば体の中に抗体があるため心配はありません。
抗体があるかわからなかったら、妊婦健診の際に調べてもらいましょう。
抗体がなくても、生肉を食べず、猫との接触を避ければ感染の可能性は低いです。
りんご病
両頬がりんごのように赤くなるりんご病。
子どもの病気のイメージが強いですが、風疹と同じく妊婦がかかると怖い病気のひとつです。
妊婦がりんご病にかかると、胎児に深刻な影響があります。
お腹の中で胎児貧血になり、低出生体重児として生まれる可能性が高くなります。
流産や死産につながるケースも少なくありません。
一度感染すれば二度とかからないので、子どもの頃に感染していれば一安心。
ワクチンが存在しないため、感染したことがなければ注意が必要です。
流行し始めたら外出を控えたり、うがい・手洗いを徹底したり、免疫力を高めるよう規則正しい生活を心がけましょう。
ヘルペス
ヘルペスは唇や口の中、性器周辺に炎症を起こす病気です。
妊娠中に感染すると、ママにはたいした症状が出なくても、お腹の赤ちゃんが大きなダメージを受けてしまうことがあります。
ヘルペスウイルスは8種類ありますが、そのうちサイトメガロウイルスに妊娠中に初感染するのはとっても危険。
約40%の確率で胎児にも感染してしまいます。
感染すると、先天性障害を持って生まれてくる可能性があります。
免疫力や抵抗力を落とさないよう、規則正しい生活や適度な運動を心がけましょう。
ストレスをためないことも重要ですよ。