お気に入りのビデオを見ている間ほど、子どもがおとなしくしていることはありません。
その間に、ご飯を作って、洗濯をして、掃除をして……家事をすませるまで、ちょっとテレビを見ててね。
気がつくと、ついつい長い時間見せっぱなしになっちゃった、なんてこと、よくありますよね。
テレビばっかり見ちゃだめ、と言われますが、本当にテレビは子どもにとって良くないのでしょうか?
テレビのデメリットとは
テレビは、次々に目まぐるしく画面が変わるため、子どもが”待って”と思っても応えてくれることはありません。すると、子どもは次第に自分から働きかけることをやめてしまうようになり、受け身の態度が養われてしまうと言われています。
また、長時間の視聴で人との関わりが不足してしまうと、子どもの言葉や心の発達の妨げにもなってしまいます。
他にも、暴力的な映像から興奮して人をたたくようになったり、暗いところで見ていたために近視になったり、運動不足で肥満になりやすいなど、数多くのデメリットが指摘されているのです。
テレビは正しく見よう
テレビからは、紫外線、可視光線、電磁波、X線などの有害な光が出ています。
また、一定の距離でじっと動かず画面を注視するために、視野が狭くなり眼精疲労や眼の調節機能の低下などを引き起こしてしまうのです。
テレビは、正しい見方で見るようにしましょう。
・テレビの大きさに合わせた距離で見ましょう。適正距離はインチ数×0.15mとなりますので、たとえば36インチなら約5.4mとなります。
・テレビを見る時は部屋の電気をつけましょう。
・姿勢を正して、寝転んで見ないようにしましょう。
1日1時間
実際、子どもがテレビに集中できるのは30分くらいのものです。
視力低下を防ぐためにも、1日1時間を限度としましょう。
見終わったらテレビを消す、という習慣をつけることが大切です。
家事に追われるお母さんたちにとって、テレビに子守をしてもらうというのは、多少はやむを得ないことです。
でも、時間を区切って、短時間にするように心がけましょう。用事がすんでもつけっぱなしにすることがないように、気をつけなければいけません。
見せる番組はチェックして
テレビには、残酷なシーンも多かれ少なかれ登場します。
「殺す」「死ぬ」といった激しい言葉も、子どもはテレビを通して覚えていくようです。
暴力的な映像を長時間見ることで、後に子どもの暴力的な行動を引き起こすことがあるといわれています。
必ずそうなるとは限りませんが、親があらかじめある程度チェックして、悪い影響のありそうな番組は見せないようにすることも大切です。
見ながら会話を楽しもう
おもちゃで遊ぶのと同じ感覚で、ママも一緒に楽しんであげられたらいいですよね。
「これ、カッコいいね」「これは何かな、どうしてこうなったのかな」など、内容について話してみましょう。
子どもなりに一生懸命答えを考えて、ママに話してくれるはずです。
テレビで動物を見たら、動物園に行って本物の動物を見せたり、その動物の出てくる絵本を読んであげるのもいいかもしれません。
テレビをきっかけにして、子どもの興味を広げてあげるようにしましょう。
少しでもテレビの時間を減らせたら、たまにはテレビなしの日もつくってみてください。
そんな日は一緒にトランプをしたり、本を読んだりと、新しい楽しみが見つけられることもあるかもしれませんよ。