揺さぶられ症候群とは。パパのダイナミックなあやし方に注意!

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乳幼児揺さぶられ症候群で一歳の女の子が数日前に亡くなったとのニュースがありました。

子どもへの虐待事件が増えていて胸を痛ませる親の立場の皆さんも多いと思います。

ほんの一瞬、カッとなって自分を抑えられなくなり、その結果取り返しのつかない事態になってしまう・・・。

子どもの面倒を見る大人の環境やストレスに問題があるのかもしれません。

でも、普通に子育てをしていただけなのに、わが子に虐待行為と同じような行動を結果としてやってしまっていた、そんな悲劇もあります。

この機会にもう一度、揺さぶられ症候群について知っておきましょう。



●揺さぶられ症候群・揺さぶられっこ症候群とは?

乳幼児を激しく揺さぶってしまうことで頭がい内で出血が起きてしまう病気。

重大な障害や後遺症となってしまう場合や、最悪死亡することもあり2002年より母子健康手帳に記載されるようになりました。

●原因は?

・赤ちゃんの体を10秒以上激しく揺すった。
・空中に浮かぶほどの高い高いをした。
・赤ちゃんの頭を2秒間に5回以上の速さで揺すった。
・赤ちゃんの体を急激に高く持ち上げ、ゆっくり下ろす、という動作を繰り返した。
・両手で赤ちゃんを掴み、急激に持ち上げてゆっくり下ろすを何度も行う。
・揺りかごに寝ている赤ちゃんを揺りかごごと激しく揺らした。

このような事例で揺さぶられ症候群は起きてしまっています。

●赤ちゃんの脳

赤ちゃんの脳はまだ柔らかく、また、脳は1歳までに急激に大きくなるので頭がい骨と脳の間にそのための隙間があります。

以前この揺さぶられ症候群について聞いた時、脳に損傷を受けるほどの衝撃は、豆腐を丸い容器に入れ左右前後に揺することに例えられていました。

赤ちゃんの脳は大人では支障のない揺れでもそれくらい大きなダメージを受けるということです。

また、左右の揺れよりも前後の揺れの方が危険なんだそうです。

●赤ちゃんの症状

揺さぶられ症候群かどうか判断する基準にはどんなものがあるでしょうか?

・10分以上激しく泣く、またはピタッと泣き止む。
・嘔吐
・ミルクを飲まない、または飲むけど元気がない。
・意識がなくぐったり。
・けいれん。
・眠り続ける。
・視線が合わない。

少しでも様子がおかしいと思ったらすぐに119番!

●気をつけること。

上の方で挙げた事例の中には、親はただあやしていただけだった、というものがあります。

首もとうに座っている8か月の赤ちゃんでも、激しい高い高いで揺さぶられ症候群になってしまいました。

男性はあやし方がダイナミックなので子供も喜ぶんですよね。それが、まさか・・・という事態になってしまうことがあるのです。

高い高いは首が座らないうちは避け、体がしっかりしてきても激しく放り投げたりしないのが良さそうです。
上のお兄ちゃんお姉ちゃんがバウンサーなどを激しく揺り動かさないか注意しましょう。
新生児を、新生児用ではないチャイルドシートに乗せることも危険です。

オムツや空腹、怪我などチェックしてもまだ泣き止まないとパパもママも苛々が爆発しそうになります。
そんな時はあお向けに寝かせたまましばらくほおっておきましょう。隣の部屋へ一時避難。

散歩やドライブに出かけてみるのもいいですね。
いっときの感情で一生の傷を親や子どもが負うことにどうかなりませんように。

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