産まれたばかりの赤ちゃんは、触れるのが少し怖くなるほど本当に小さいです。
そんな小さな赤ちゃんに病気やトラブルが見つかったら、不安はものすごく大きいですよね。
でも、病気やトラブルと言っても、治療を必要とするものから成長によって良くなるものまで様々です。
まずは正しい知識を持つところから、不安解消につとめましょう。
その1:新生児黄疸
生後2、3日すると多くの赤ちゃんの肌が黄色っぽくなります。
これは「新生児黄疸」という生理的なもので、余り心配する必要はありません。
出生後、胎児期に多かった赤血球が破壊され、黄色いビリルビンとなり、それが大量に生成されることによって、赤ちゃんの肝臓で処理しきれずに黄疸となって出てくるのです。
通常、10日程で自然に消えていきます。
黄疸が強い場合には、光線療法によってビリルビンの排出を促します。
オムツ一枚で目隠しをしてブルーライトを浴びている赤ちゃんは可哀そうに見えるかもしれませんが、痛みもありませんし、ほぼ数日でビリルビンの値を下げることができます。
その2:臍ヘルニア
いわゆる「でべそ」のことです。
腸管の一部が皮膚に覆われたまま飛び出したものを言います。
生後一カ月くらいから膨れたり、泣いた時の勢いで飛び出ることもあります。
ただ、成長することによって腹直筋が発達してくるため、1年程で目立たなくなるケースがほとんどです。
女の子ででべそだと余計に心配してしまうこともありそですが、こちらも悲観せず、成長を見守っていきましょう。
その3:鼻涙管閉塞症
その名の通り、「鼻涙管」という、目から鼻への涙の通り道が詰まっている状態のことを言います。
いつも目が涙でうるんでいる状態だったり、涙が常にあふれていたり、目やにが多くなったりという症状が現れます。
この状態になった場合、まずは抗菌薬を点眼する治療を行います。
それでも効果が見られない場合は、ブジーという細い針金でふさいでいる薄い膜を破ります。
その4:先天性股関節脱臼
先天的に股関節が緩く、大たい骨の先端部分が骨盤からはずれてしまう症状です。
脱臼が片方の足であれば足の長さや開き具合の左右さで判明します。
そうでなくとも、各自治体によって股関節脱臼の健診が生後4カ月頃にはありますので、そこでしっかりと診断してもらえます。
万が一先天性股関節脱臼だった場合には、リーメンビューゲルというズボンのようなつりベルトで矯正することで治療します。
その5:蒙古半
類人猿のなごりとも言われ、ほとんどの赤ちゃんに見られる灰青色のアザのことです。
ほとんどはお猿さんの尻尾の付け根付近、おしりや腰部分に見られます。
まれに手の甲やお腹にあることもあり、これを異所性蒙古半と言います。
いずれも徐々に色素が薄くなり、10歳くらいまでには自然に消えることが多いので心配する必要はありません。
ですが、目立つ部分にあって気になるという時は、皮膚科や形成外科を受診すると良いでしょう。
いかがでしたでしょうか?
ここにある以外でも、もしかしたら赤ちゃんに何らかのトラブルが起こりうるかもしれません。
けれど、そんな時も焦らず、正しい知識をもって向き合うようにしてあげて下さいね。