子どもの心に寄り添うには?自主性を育てるには?そして親が自分の気持ちも素直に見つめるには?
正直で思いやりのある家庭を築くために、何よりも優しいママになるためにどうしたらいいの?
そんな思いを抱えているママはとっても多いと思います。ここでは、ギノット先生の子育て講座を参考に簡単にまとめてみました。
評価する言葉と具体的に言う言葉
普通子どもを褒めるとき、「素晴らしいね」「良いね」「かわいい」など、評価する言葉を使いがちです。しかし、こういった子どもの性格や能力を判断するような言葉は時に、子どもの成長に役に立たないばかりか邪魔になってしまうことがあります。
例えば、小さな子どもが自分で描いた絵を持ってきて、「見て!上手でしょ?」と聞いてきた時、「そうね!とても上手に描けているね」と答えると、おそらく子どもはそこで満足してそのお絵描きはそこで終わってしまうでしょう。しかし、「そうね!紫の家があるね。太陽は赤色でお花もたくさんあるね。まるで綺麗な田舎にいるみたいだよ」と、具体的に言ってあげると、さらに描こうと意欲的になるかもしれません。
このように、評価する言葉ではそこで終わってしまうことも、具体的に言う言葉にはどこまでも子どもを育てる力があります。
そして、見たものや感じたことを具体的に言ってあげることで、子どもは自分で問題解決の方法を見つけようとします。
具体的に言う言葉とは?
いきなり、見たまま感じたままを具体的に言うといっても難しいので例を挙げて説明してみます。
子どもが部屋を散らかしているとカッとなってしまい、
「もう!こんなに散らかして何やってるの!何度言ったらわかるの?早く片付けなさい」と言ってしまいがちですが、これを具体的に言ってみると、
「こんなに散らかった部屋を見たら嫌になる」「床にこんなにたくさん物が落ちていたらすごく腹が立つ!全部投げ捨ててしまいたくなるよ」「せっかく買ってあげたのに大事にしてもらえないと悲しくなる」などです。
評価する言葉で叱られた子どもは解決するよりも保身に全力を注ぐでしょう。具体的に言われるといかがですか?自分から「片付けたほうがよさそうだな」と思えるでしょうし、言ったほうも子どもを責め立ててしまったと罪悪感にかられることもありません。お互いハッピーなのです。
子育ての目標とは?
子育ての目標とは何ですか?これは人それぞれかとは思いますが、
どうすれば子どもが思いやりを持った強い大人になれるか、その方法を探すことが親の大きな目標なのではないでしょうか。ここで大切なのは、子どもと関わるときの行為の一つ一つに、重要な意味や価値があり、その一つ一つが、基本的な子どもの人格形成に影響すると考え方です。
例えば子どもが牛乳をこぼしたとき、「何やってるの…早く拭きなさい」と言うのではなく、具体的に「牛乳がこぼれちゃったね」と言って台拭きを渡すという対応は、もっと深いレベルでは「お母さんはあなたは自分のことは自分でできる子だと分かっているよ」と言っているのです。
困って時でも相手を責めない。困った時は解決先に目を向ける。困った時はお互いに助け合う。ということを子どもに教えているのです。
子どもの気持ちを認める
子どもは怒りや傷ついた気持ちを吐き出してこそ、また気持ちを受け入れてもらってこそ初めて自分を自由に変えることができます。イライラして自分の価値観を押し付けるのではなく、じっくりと子どもの気持ちを聞いて理解しようとすることが大切なのです。そして子どもは気持ちを聞いてもらって理解されたと感じ、ひいては自分の意思でもっと素直に反応できます。
親が真剣に話を聞きながら、「ふうん」「まあ」などと相槌を打つだけで、子どもには「良い悪いに関わらず、あなたの気持ちはすべて大切だ」ということが伝わります。今できていなくても、少しの努力をして子どもの気持ちを受け入れるだけで変化が起こるはずなので、まずは子どもの話に真剣に耳を傾けてあげてください。
まとめ
思いやりのある関係を作るためには、子どもの気持ちをじっくり聞いて言葉にすることが大前提です。しかし、これまでの自分を変えるというのは、いくら子どものためだと分かっていてもそう簡単なことではありません。
新しい自分になりたいと思ってもいつの間にか前の自分で接してしまっていたりするかもしれません。しかし、それに気づけることが大切なのだと思います。自分の関わり方が大切な我が子の将来を育てていると思うと、少しずつ優しい自分に変わっていけるのではないでしょうか。