お腹の中に新しい命が宿ってから、約10ヶ月もの間、妊婦の身体には色々な変化が起こります。順調に出産を迎えることが出来ればいいのですが、多かれ少なかれトラブルはつきものです。何もトラブルがなかった!なんて人を聞いたことがありません。どのようなトラブルがあるのでしょうか?その対処法も合わせて教えます。
つわり
妊娠初期で多くの妊婦さんが苦しめられるのがつわり。個人差はありますが、5~6週頃始まり14~16週頃治まる人が多いようです。中にはお産まで続く人も。
どのような症状があって、どのような対策があるのでしょうか?
<主な症状>
・胸がむかつく
・食欲不振
・吐き気・嘔吐
・生つばが出る
・食べ物の好みが変わる
・においに敏感になる
・やたらに眠い
・人混みで気分が悪くなりやすい
・量の量が減る
<対策>
・空腹にしない
・一度に食べ過ぎない(小分けして食べる)
・食べたいものを食べられるときに食べる
・水分はたっぷりとる
・調理や買い物など、家族の協力を得る
・実家に帰省する
・口当たりのよいものを食べる
・とにかく休む
・身体を温める
・ひどいときは医師に相談を(薬の処方や点滴による処置があります)
つわりは必ず終わりがきます。辛いときには無理をせずとにかく休み、ひどいときには医師に相談しましょう。
切迫早産
妊娠22週から36週の間に、赤ちゃんが生まれることを「早産」といい、「切迫早産」はその 手前の状態のことをいいます。原因は多胎妊娠や妊娠中毒症、前置胎盤、子宮頸管無力症、感染症など様々です。
私自身、第一子妊娠中は切迫早産で3ヶ月の入院の経験があります。兆候を見逃さず早めに対処したり、予防したいものですね。
<切迫早産の兆候と対処>
・お腹の痛み・・・安静にして治まらない場合は医師へ相談しましょう。
・お腹の張り・・・安静にしてください。安静にしていても張りが頻繁に起こったり、規則的に張る場合は病院へ。
・出血・・・おりものに少量混じる程度や茶色の場合はそれほど心配はいらないと思いますが、念のため医師へ相談しましょう。鮮血が出た場合は病院へ。
<予防方法>
・身体を冷やさない(首・手首・足首を温める)
・重い荷物を持たない
・疲れたとき、お腹が張る場合はすぐに休む
・転ばないように、かかとの低いくつを履く
・お腹をさすらない
・ストレスをため込まない
心配なことがあったら、迷わず医師へ相談することをおすすめします。不安や心配などのストレスもお腹の張りの一つの原因ですので、不安はすぐに取り除きましょう。
貧血
妊娠中は生理的に貧血になりやすいと言われています。
貧血はヘモグロビン値が11g/dl未満で妊婦貧血と診断されます。その場合鉄条の服用が必要になります。
妊娠前から貧血気味の人は要注意です。
貧血がひどいと、分娩のときに異常出血ショックやお産が長引いたりする原因にもなります。また、赤ちゃんにも影響があるそうです。
<貧血改善・予防方法>
食事に鉄分を多く含む食材を積極的に摂り入れましょう。
例えば、レバー、シジミ、ワカサギ、牛肉の赤身、魚の血合い、イワシ、かき、卵、ホウレンソウ、ヒジキ、小松菜、高野豆腐、わかめ、ゴマ、海苔などです。
※ただし、レバーはビタミンAも多く含まれており、摂り過ぎはよくありませんので程々にしましょう。
便秘
妊婦に多いトラブルの一つ、それが便秘です。また、ひどくなると痔に悩まされる方もいます。
妊娠中はどうしても便秘になりやすいので、妊娠前から便秘気味の方は要注意です。
<主な原因>
・ホルモンの影響
・子宮が腸を圧迫する
・水分不足
・ストレス
<改善・予防方法>
・こまめに水分を摂る(朝白湯を一杯飲むと効果的)
・運動が出来る方は身体を動かす
・ストレスをためない、リラックスできる時間を作りましょう
妊娠高血圧症候群
妊娠後期最大のトラブルが”妊娠高血圧症候群”です。以前は”妊娠中毒症”と呼ばれていたトラブルのことです。
血圧と尿中のたんぱく量、むくみの3点に気を付けます。
妊娠高血圧症候群にかかると、母体の痙攣や低出生体重児、早産、死産など、母子ともに危険な状態になります。
40歳以上の高齢妊娠や肥満体型、ストレスを抱えている方やもともと高血圧だた人などが発症しやすいと言われています。
<予防方法>
・体重管理をきちんとする
・塩分の多い物、甘い物・脂っこい食べ物を控える
・働きすぎに注意してリラックスできる時間を作る