不登校の高校生、辛いですね。
普通に学校に行きたいのに、みんな行ってるのに、自分だけ行けない。
この辛さは、本人にしか分からないと思います。
そんな辛い思いをしている子どもに、親がすすめてあげられることをお話しします。
◇病気なら、まず通院
高校生にもなると、子どもの心の中は親でも全然分かりません。
何か悩みを抱えているのでは?と思って話を聞いても、返事は「別に」とか「大丈夫」。
何でも話してごらん!と急に言っても、なかなか話してくれません。
でも、大丈夫じゃないから学校に行けないんです。
そして、親に心配をかけたくないから、話すことができないんです。
頭が痛い、お腹が痛い、など何か目に見える症状が出ていたら、内科の診察を受けるように、すすめてみると良いと思います。
その後の事を考えると、心療内科や精神科のある病院がいいです。
心の病気かも?と思って積極的に治療に行ける人は少ないと思うので、まず行きやすい内科に行き、そこから紹介してもらう形で心療内科などに行く方がスムーズです。
◇思い切って休学・転校
高校に行けないのは、本人の問題ではなく、先生や友達と合わないなど、学校での人間関係が原因かもしれません。
いじめによる自殺のニュースを耳にするたびに、
そこまでしてその学校に行く必要はなかったのに・・・
そんなに辛かったら、学校をやめても良かったのに・・・
と思って心が痛みます。
高校生にとって、学校は社会の全てで、そこが自分の生きる場所なのです。
とても視野が狭くなっているので、今行っている高校に通って普通に卒業する事こそが、世の中から求められている事だと考えがちです。
もちろん、普通はそれが一番楽なのですが、自殺しなくてはいけないような苦しい事が高校で続くなら、別の方法もある事を親が教えてあげるといいと思います。
例えば、学校を1年休む。別の学校へ転校する。
実際、休学すると、落第して、下級生と同じクラスになってしまうので、それも大変です。
また、転校するなら、住所を移すとか、引っ越すとか、手続き上問題が多いです。
だから、よく考えたら実行できないかもしれません・
でも、「休んでいいよ」「転校する事もできるかもしれないよ」と、話すことで、親がそこまで自分を許してくれるんだ、という安心感が生まれます。
今、学校で困っていることも、話してくれるようになるかもしれません。
◇退学する自由がある
今行けない高校に、我が子が命を懸けるほどの価値があるでしょうか。
親も子も、こんなに苦しんでいるのに、なぜ在籍し続けているのでしょうか。
当然ですが、高校は義務教育ではありません。
行きたくなければ、自由にやめていいんです。
中卒で立派に働いている人もたくさんいます。
がんばって、がんばって・・・でも無理。
これ以上、欠席を続けていても、行けそうもない。
学校に行くと、もっとダメになる。
そうなったら、覚悟を決めて退学するという道もあります。
みんなと違う道なので、大変な事もあるかもしれません。
でも、大丈夫。
心身の健康さえ取り戻せば、いつでもやり直しはできます。
◇高等学校卒業程度認定試験(文部科学省)
学ぶことに意欲があって、大学に行きたいと思っているなら、高等学校卒業程度認定試験の受験も考えてみてください。
高等学校卒業程度認定試験、略して高認試験は、以前は大学入学資格検定(略して大検)と呼ばれていたものです。
合格すれば、高校卒業と同等以上の学力があることが認められ、大学などを受験でき、就職や資格試験にも活用できます。
年に2回実施され、高校在学中でも受験することができるので、高校には行けないけど、勉強はできる状態なら、この試験はおススメです。
高校を退学しても、出席日数が足りなくて高校を3年で卒業できなくなっても、同級生と一緒に大学に入学することもできます。
◇ゆっくり静養
病院にも行きたくないし、休学とか退学とか決められないし、試験も受ける気になれない。
そんな場合もあると思います。
今は、疲れ切った心や体を休めるとき、と割り切って、ゆっくり休ませてあげて下さい。
体調不良なら、無理にでも病院に連れて行くべきですが、学校には無理やり行く必要はないと思います。
とにかくあせりは禁物です。
親があせると、子どもにも伝わって、家にいても休めないので、「今家で休んでいるのは悪いことじゃない」と思えるようにしてあげたいです。
ゆっくり休んで、考えられるようになったら考えればいい、動きたくなったときに動けばいい。
そう考えてあげられるといいですね。
子どもが不登校になってしまったら、親はとっても辛いですね。
何とかして行かせてあげたいのに、行くことができない我が子を毎日見るのは悲しいことです。
学校との連絡など気の重いことも多く、親も体調を崩しやすくなります。
不登校の高校生に、親がしてあげられることは少ないのですが、こんな方法もあるよ、と教えてあげることはできます。
子どもの変化に最初に気づき、子どものことを一番に考えてあげられるのは親だけだと思います。
高校に行けない子どもの様子を冷静に見て、タイミングよく声をかけてあげてください。