働くママは、自分自身の子供が小学校に上がる前、1年生よりも前の年長の段階からやっておかなくてはいけないことがあります。それが、学童保育や児童クラブの申し込みと受付です。
申し込みは、地方自治体によって違うものの、前年度の様子を調べて9、10月から動き出して11月、12月には申し込みをしていることが普通。女性の社会進出が増えてきた現在、学童保育や児童クラブの待機児童問題もとっても大変……。そして学童保育や児童クラブとは何なのでしょうか。違いも含めて調べてみました。
学童保育とは?児童クラブとは?
学童保育とは日中、保護者が家庭にいない小学生児童に対し、授業が終わった後に生活の場を与える保育事業の名称のこと。児童クラブも同様に、保護者が家にいない小学校児童に対して授業後、夏休みは春休み、冬休みといった長期休暇に生活の場を与えてくれるサービスです。学童保育は、別名放課後児童クラブ、省略されて学童と呼ばれることもあります。
学童保育と児童クラブの大きな違いは、児童クラブの方が価格は安いこと。地方自治体にもよりますが、月額5000~8000円ほどで預かってもらえます。夏休みのような長期休暇は金額も高くなります。
学童保育の預かりは月額1万5000円ほど。金額が高くなる分、勉強を見てくれるサービスもあります。
自治体の学童保育や児童クラブが安価ではあるものの、定員が設けられているため申し込み多数の場合は抽選になってしまうこともあります。抽選モレの場合は民間の学童保育に預けることになりますが、その場合はかなり高額出費。英語で預かる学童保育や知育授業を受けられる学童保育は1ヶ月あたり3万円程度のこともあります。
期間は思ったより早い?受けつけは11月!
ある自治体の学童保育の預かりを見てみましょう。
(児童クラブ)
対象:小学1年生から6年生の児童
預かり時間:
平日・下校時~午後6時まで
月の最後の土曜日・8時~午後6時
春休み、夏休み、冬休み・午前8時~午後6時
預かりには保護者の迎えが必要
月額5000円、8月は8000円
預かりの条件は、保護者が1ヶ月のうち15日以上で1日4時間以上、家の外で働いていたり、介護をしていること。保護者が病気、障害の場合も該当します。
(学童保育)
対象:小学校1年生~6年生
預かり時間:
平日・下校時から午後6時30分、午後7時までの延長保育が可能
土曜日・8時から午後6時30分まで
春休み、夏休み、冬休み、学校休業日・8時~6時30分まで
月額約1万5000円。預かり場所によって異なる。昼食を児童館などで食べる制度やお弁当を頼める制度もある。
申し込みは、11月下旬から書類を提出して12月上旬まで。学童保育では年に10回程度の父母会もあります。
スケジュールを見ていると、小学校に入る保育園や幼稚園の年長時点から活動をはじめて申し込み、抽選結果を受ける必要があります。入学前に全てが決まるのでママは焦ってしまうこともあります。
基本は小学校近くの学童保育に!危険・デメリットは……
学童保育には、
・小学校内
・小学校外
2つの種類があります。
小学校の中で行われている学童保育なら移動がありませんが、まだ多くは、通う小学校の近くの学童保育に預けることになります。その場合、小学1年生でも学童保育までの道は自分自身で歩く必要が出てきます。
学童保育や児童クラブによっては、係員が小学校まで迎えに来てくれて一緒に行ってくれることもあります。しかし、小学校1年生、2年生、3年生と全ての子供の学校終了時間が同じわけではなく、その場合は一人で、お友達と一緒に来るように指導されたりします。
あるケースでは、働いているママに子供が学童保育に来ていないと連絡が入ったことがありました。探したところ、小学校から学童保育の中間にある公園で遊んでいるのがわかったケースがありました。子供は道中で気になることがあるとよそ見をしてしまうこともあります。子供1人で小学校から学童保育に行けるかどうかも心配な点です。
民間の保育もあるけど……
民間の保育もあり、その場合は小学校にお迎えしてくれるサービスがあったりもします。また、預かってくれるだけでなく、英語での授業を受けることができたり、学べる内容もあり、充実度をウリにしていることもあります。
調べてみると、夏の時期には
・水鉄砲
・かき氷
・夏祭り
・ペンケース作り
・サマーゼリー
・流しそうめん
・タペストリーづくり
・宝探し
がある学童保育がありました。ただ、1ヶ月あたり、週2回分で3万円~の費用。毎日預かりだとより高くなってしまいます。
問題は「小1の壁」
学童保育に預けるにしても、自分の子供が年長の段階で、ワーキングママが悩むこととして「小1の壁」の問題があります。
保育園では、延長保育も可能でした。また、早朝保育があったり、自治体によっては土日預かり、お盆の預かりがあるケースもあります。幼稚園でも一部は延長保育も可能です。しかし、小学校に入ることで、学童保育は延長しても7時まで、児童クラブでは6時ごろまでしか預かり保育ができません。ママによっては自分自身の仕事を短時間にしたり、仕事をやめたりするケースもあります。
周囲に頼れる大人がいない時にはファミリーサポートなどもありますが、仕事が続けられるかの悩みは小学校に上がるタイミングで出てきそうです。
申し込みのタイミングを逃してしまったり、転勤や引越しなどで4月から新しい土地で住むのなら、学童保育や児童クラブの締切が終わってしまっていることもあります。ワーキングママにとって、かなり切実な学童保育の問題。早めに動いておきましょう。