赤ちゃんの頭の形と向き癖

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赤ちゃんの頭の形は、赤ちゃん自身の向き癖と関係が深いと言われています。実際に、検診時にお医者さんに寄せられるママさんからの悩みとして「向き癖がついてしまって赤ちゃんの頭の形がヘン」という声も多くあるのだそう。

特に、生後6ヶ月までの間は、赤ちゃんの頭がい骨はとても柔らかく、数週間程度の向き癖ですぐに変形してしまいがちです。1歳6ヶ月頃までは頭がい骨のつながりが弱く、赤ちゃんの頭はとても変形しやすい状態が続くのです。今回は、そんな赤ちゃんの頭の形の歪みの要因となりうる向き癖の原因について詳しくご紹介します。



片側ばかりの光や音を感じている

ベビーベッドの位置によっては、片側ばかりから光や音を感じる配置になってしまいます。そうすると、赤ちゃんの興味が一方に偏るため、興味のある方向ばかりを向いてしまい、結果向き癖となってしまいます。

また、添い寝や添い乳を同じ方向でばかりですることでも、同様の理由で向き癖がつき頭や顔、耳が歪んでしまったり、あまりにも寝かせすぎたり、ベビーラック、ベビーカーに長時間座らせたりしているために、後頭部に長時間圧がかかり絶壁になってしまうことがあります。

お腹の中や出産で既に変形していた

双子や三つ子などの多胎児によくあるケースですが、成長と共に子宮内のスペースが狭くなってしまい圧迫されることが原因で、出産時には既に頭の形が変形していることがあります。また、出産時に産道を通ったときや、吸引分娩などでも頭の形が変形することがあります。

先天的に頭の形が変形していると、その変形によって頭の納まりが良い方向ばかりを向いてしまうため、それが原因で向き癖となってしまうのです。

筋性斜頸(きんせいけいしゃ)

首の付け根にある筋肉が収縮してしまう筋性傾斜によって、向き癖と同じ状態になることがあります。首に親指大のしこりがありますので、心配なママはチェックしてみましょう(しこりは、首を傾けている側にできます)。

逆子に多くみられ1000人に2~3人が発症し、ほとんどが1歳までには治ると言われていますが、中には手術を要する場合もあるため、1ヶ月検診の時に医師がチェックします。

先天性股関節脱臼(せんてんせいこかんせつだっきゅう)

先天性股関節脱臼の赤ちゃんは、逆子や冬生まれの子、女の子に多いと言われます。脱臼している足とは反対の方向ばかりを向くという特徴があり、向き癖による頭の形の変形に気をつけてあげることが必要です。

足の形が赤ちゃん特有のMの形になっていない、足の開きが悪い、おむつ替えの度に泣くなどの様子が見られます。放置してしまうと1歳になり歩くようになってから、歩き方に異変が見られたりしますので、早めに医療機関を受診し、適切な治療を受けさせましょう。

赤ちゃんの向き癖が耳の形へ与える影響

耳の形も、頭の形と同様にお腹の中にいる時点から片方だけつぶれていることがあります。また、産まれてから向き癖によっていつも下になっている方の耳だけがゆがんでしまうこともあります。

しかし、こちらも成長と共に徐々に治っていく場合がほとんどです。1歳を過ぎた頃には気にならない程度まで治っていき、3歳を迎える頃には全く普通の形に治ったという体験談も多くあります。

成長と共に治る兆しが感じられずどうしても気になるようであれば、形成外科で治療もありますので、まずは一度診察してもらうことをおすすめします。

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