赤ちゃんの頭は生後半年までは柔らかく、向き癖がついてしまうと、元に戻すのはなかなか至難の業です。
バスタオルなどで背中に土手を作り、左右に向けるようにしたり、腹ばいにして頭のポジションを変えるようにすると、向き癖の予防になります。
また音のする方向や明るい方に向きやすいので、ベットメリーやベットの位置を調節して、工夫しましょう。
赤ちゃんの頭は柔らかく、すぐ向き癖がついてしまう
いつも右を向いているな、左の方しか頭を向けないな、という感じで様子を見ていて気がつくと、いつのまにか頭の形が斜めになっているということがしばしばあります。
赤ちゃんの頭は生後6ヶ月頃までは柔らかいので、生後2、3週間でも向き癖が治らないとすぐ形がついてしまいがちです。
医学的には、脳の実質にも問題はないので特に心配はありません。1ヶ月健診で相談しても、自然に治りますよと言われることが多いです。実際、軽度の向き癖であれば赤ちゃんの脳の重量が増えてくるに従い、頭蓋骨が広がりほとんどわからなくなりますが、かなりの向き癖だと修正も難しくなってきます。
向き癖の原因
向き癖がついてしまう生理的な原因としては、赤ちゃんは明るい方や音が出る方を向きやすく、またママが添い寝をしているとおっぱいのある方を向きやすいです。一説では、胎児の頃、お腹の中にいた位置にも関係するとも言われています。
病的な原因としては、「筋性斜頸」といい、首の付け根にある胸鎖乳突筋という筋肉が収縮してしまうとそちらのほうに頭を傾けてしまい、向き癖に似た症状になる病気があります。これは小児科や整形外科の先生の鑑別が可能ですので、気になるようであれば1ヶ月検診、3ヶ月健診などの時に診てもらいましょう。
腹ばいや左右横に向かせたりして予防しよう
向き癖対策としては、日頃から赤ちゃんの頭をコロコロ左右に動かしておくことです。よくドーナツ枕を使う方がいますが、くぼみに赤ちゃんの頭がはまってしまい、意外と頭の運動が制限されやすいので適しません。
タオルを四つ折にしてフラットな状態でバスタオルなどで土手を作り、赤ちゃんの背中に支えてあげるとよいでしょう。
生後3週間頃からは起きているときでマットレスなど固めの布団であれば、腹ばいにもチャレンジしてみましょう。腹ばいや横に向かせたりなど、色々な方向に身体のポジションを変えている赤ちゃんは、向き癖が少ないようです。腹ばいをする時には、固めのマットレスのような布団で赤ちゃんが起きている時、大人が近くで見守っている状況下でしましょう。
あとはベットメリーなどを、向いて欲しい方向に動かしたり、音のする方向にベットや枕の位置を調節したり工夫してみましょう。
赤ちゃんの向き癖が耳の形へ与える影響
耳の形も、頭の形と同様にお腹の中にいる時点から片方だけつぶれていることがあります。また、産まれてから向き癖によっていつも下になっている方の耳だけがゆがんでしまうこともあります。
しかし、こちらも成長と共に徐々に治っていく場合がほとんどです。1歳を過ぎた頃には気にならない程度まで治っていき、3歳を迎える頃には全く普通の形に治ったという体験談も多くあります。
成長と共に治る兆しが感じられずどうしても気になるようであれば、形成外科で治療もありますので、まずは一度診察してもらうことをおすすめします。
気になりますよね、我が子の頭の形
上記に記したとおり、赤ちゃんは頭が柔らかいので、形が崩れやすいです。
少しでも同じ方向にばかり向いていること息づくと、神経質に無理やり方向を変えたりしがち。
でも、赤ちゃんの特徴を心得ていると、気持ちも楽になります。
どうしても気になる時は、しばらくは頻繁にある検診時に医師に相談してみましょう。