通常、妊娠がわかってから20週頃までに決めなければならない産院選び。
ラグジュアリーな個人病院?
ターミナル駅の総合病院?
ちょっと遠いけどハイリスク妊娠対応の大学病院?
ここではどんなポイントに気をつけて産院を選んだらいいのか、まとめてみました。
医療設備
まず気になるのが医療設備面。
一般に助産院、個人病院、総合病院、大学病院などの総合周産期母子医療センターの順で医療設備は高度になります。
助産院では医療の介入の少ないお産を経験でき、自然志向の方から人気があります。
この場合、何かあった時には提携先の病院へ搬送してくれるなど、バックアップ体制がしっかりしているかどうかを事前に確認しておきましょう。
個人病院では、先生が一人の場合、帝王切開ができないところもあります。
逆子が治らないなどの理由で帝王切開になることもありますので、手術可能な施設かどうかも確認しておくといいでしょう。
総合病院や総合周産期母子医療センターでは帝王切開は可能です。
新生児科が併設されている施設では、万一早産になった場合でも対応可能で、他の施設で生まれた場合より救命率が上がります。
また、個人病院などでの出産を希望していても、ハイリスク妊娠の方や胎児になんらかの異常が認められる場合は妊娠中に大学病院などへ転院になることも。
医師の人数
助産院には医師はいません。
個人病院では規模にもよりますが、通常1〜3人程度です。
先生が一人でやっている病院では、検診からお産まで、ずっと同じ先生に診てもらえる安心感があります。
総合病院以上になると医師は5名以上になることが多く、担当医の診療日に妊婦検診を受けることになるのが一般的です。
また、出産当日に担当医が勤務しているかどうかはわかりませんので、普段とは違う先生に取り上げてもらうことになる可能性も高くなります。
ホスピタリティ
現在、産院はさまざまなホスピタリティを提供することで他院との差別化を図っています。
個室、お祝膳、おみやげ、マタニティヨガやマタニティスイミングの講座、アロママッサージ、アメニティなどなど。
大学病院などの高度医療を提供する施設ではほとんどありませんが、個人病院・総合病院では施設によって工夫を凝らしているところが多いので、比較してみるといいかもしれません。
自宅からの距離
妊婦検診には通常20回近く通うことになります。
また、入院時には陣痛が起きていたり破水しているなかで病院へ行かなければなりませんし、家族が面会に来るときにも自宅から近いとなにかと便利です。
バースプラン・産後の育児指導
お産は安全というイメージが定着したせいか、昨今では事前にバースプランを提出する施設も多くなってきました。
立ち会い出産やカンガルーケアの有無、分娩室に入れる人を限定できたり、産後に胎盤を見られたりもします。
一生のうちにそう何回も経験することではありませんので、バースプランを聞いてくれる施設であれば、納得のいくお産を追求してみてはいかがでしょうか。
また、産後の育児指導も病院によって違います。
大きい違いは母乳育児推進かどうか。
産後すぐから授乳をして、しっかりと母乳を出すための道を開通させておくことや、ホルモンの受容体を多くしておくことが母乳育児にはかかせません。
赤ちゃんをどうしても母乳で育てたいという場合は、母乳育児推進の病院(なかでも「赤ちゃんに優しい病院」)を探すことをお勧めします。
産院の選び方のポイントをお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか。
各施設によってさまざまな違いがありますので、重視すべきポイントをはっきりとさせて選びたいですね。