自閉症における行動面にみられる5つの特徴

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子供が成長するにつれて、自分の世界の中に生きているような行動をみせる自閉症。

だいたいが3歳までのうちに、その行動に変化が見られるようになるそうです。

ではそれはどういった行動なのでしょうか?自閉症における特徴的な行動をまとめてみました。



クレーン行動

クレーン行動とは、自分が何かしてほしいと思った時に、人の手を使って代わりにしてもらおうとする行動のことです。
健常児であれば、自分のしたいことや思っていることを、言葉で伝えようとします。しかし自閉症児は、言葉を話すことや気持ちを伝えることを苦手としているため、手を引いたり指差しをしたりすることで自分の気持ちを伝えようとしているのです。
ただこれは、まだ言葉を上手くしゃべることのできない1歳~2歳の幼児にも見られる特徴でもあるので、クレーン行動が全て自閉症児につながるとは限りません。
しっかり様子を見て判断する必要があります。

対人関係が上手くいかない

自閉症児には対人関係において特徴的な行動をあらわします。
例えば、目を合わせようとしない、周りの子供たちに上手く溶け込めない、決め事や規則に合わせられない。といった行動です。
他人との距離感や付き合い方がわからずに、人とほとんど関わりを持とうとしません。
自分の殻に閉じこもり、他者を寄せ付けず、自分の世界を展開させてしまうという特徴があります。

会話が苦手

言葉を話すのも苦手で、言語の発育に遅れが見られる場合もあります。
言葉が話せていても、会話の意味を理解していないこともあります。
自分の好きなことに関しては、何度となく話し続けることはありますが、他者からの質問や話かけに対応することが苦手、またはできません。
自分の感情を伝えたり、要求を口に出すことができないので、ますます内にこもっていってしまうようです。

想像力が乏しい

急な変化や、イレギュラーに訪れる事柄に対応することを苦手とします。
そのことで、パニックを起こしたり、奇声をを放ったりする行動が見られます。
これはこの先に起こることの想像・予測をすることが苦手なために起こる行動です。
いつもと違う事柄は、不測の事態となり、心が乱れることでいつもできていることすら、ままならなくなってしまうのです。
そのことから自閉症児は、いつもと同じことを好みます。
いつもと同じ道・同じ絵本・同じ番組・同じ場所などを好みます。
同じおもちゃに固執して何度となく繰り返し行うのもその特徴でしょう。

感覚異常

自閉症児は音や匂いなどの感覚を上手く処理できない傾向があります。
人とは違った感情や感覚を抱くために、耳をふさいだり、奇妙な反応を示したりすることが多々あります。
健常児では気にすることのない様な、生活音でさえ耳障りに感じ、癇に障ることがあります。
パニック状態になって、奇声を放つ行動をすることもあります。

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