子供を叱るにも適齢期がある?

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私が、小さな頃に、親に必ず言われた言葉に「相手の立場になって考えてごらん」というのが、ありました。

しかし、私の場合、本当に相手の立場になって考えられるようになったのは、随分と、大きくなってからだという気がしています。



親が子供を叱る時

さて、親はどんな時に子供を叱るでしょうか?
お行儀が悪いとき、約束を守らないとき、他の子をいじめるのを見たときなど、様々な理由があると思います。
どの親御さんも、我が子に正しい振る舞いや、社会のルール、それから、人に対しての思いやりの心を教えようとする思いが込められているのだと思います。

しかし、教育的に親が子供を叱るには、それに適した年齢があるようなのです。

教育的な効果

例えば、生まれて数か月の赤ちゃんに、公衆の場で大声で泣かれた時に、「周りの人に迷惑がかかるから、泣いちゃ駄目よ」と言っても、何の効果もありません。
また、二歳くらいの子供が、おもちゃんの取り合いをしていて、相手を叩いてしまった時に「〇〇ちゃんが痛いでしょ?やめなさいね」と言っても、相手の立場になって考える力がまだ、未熟なので教育的な効果は、得られないでしょう。

なので、乳幼児を叱る場合は理屈は抜きに、「叩くのはいけないことだから、駄目」と言うしかないでしょう。

安心して帰る場所があること

それでは、子供が相手の立場になって考えられるようになるには、どのように育てればいいのでしょうか?
赤ちゃんの頃は、パパやママに守られていて、何でもやって貰えるので、困ることはありません。でも段々と体や脳が発達して、歩行も始まり、外の世界に出て行くようになると、子どもにとっては未知のことばかりで、不安になります。

怖い思いもするだろうし、悲しいことだってあるかもしれません。
でも、いざとなったら守ってくれるパパとママがいる。
安心して帰る場所がある。
そう信じている子供は、それらを乗り越えたくましく成長していけるでしょう。

喧嘩をすることはだいじなこと

親は、なるべくお友達と喧嘩をしないで、仲良くしてほしい。
そして、思いやりのある子供に成長してほしいと願っていると思うのですが、人の気持ちが分かるようになるには、やはり喧嘩も必要なのです。
保育園や幼稚園に行くようになると、よくおもちゃの取り合いなどをしている子供たちがいますね。
親は他の子が遊んでいるおもちゃを欲しがるなんて、と嫌なきもちになると思いますが、子供には貴重な体験です。
うまくおもちゃで遊べる時もあるでしょうし、取り上げられたり泣いたり、叩かれたりすることもあるかもしれません。
そういうことを繰り返して、子供はこの世界は、何でも自分の、思い通りにはいかないのだと、学んでいきます。

相手の立場になって考えられる子

それから、更に成長して4歳を過ぎると、子供には考える力が身に付き、どうしたら、相手と仲良く遊べるか、どう交渉すればおもちゃを、貸してもらえるかを、考えることが出来るようになります。

幼い頃、甘えを十分に受け止めて貰えた子供ほど、相手の立場になって考えられる力が身につくのが早いとも言われています。

こうしたことから、幼いころの親子のふれあいと信頼関係が深いほど、人と関わる力が上手な子に育つ可能性があると、言えると思います。

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